君を振り向かせるのは５【HQ】

・ ページ35

『そ、そうみたいだね。びっくりしたね』



すると再び震えた携帯は、赤葦くんの文字を映して



『も、もしもし』
《もしもしAさん？》
『う、うん』



初めての電話にドギマギしてしまう



『あ、あの、写真ありがとう！赤葦くんも応援団なんだね』
「うん。どうかな、変かな」
『ううん！すごくかっこよかった！』
「ありがとう」
『赤葦くんが応援団なんてすごく新鮮だし、きゃーきゃー言われちゃうね』
「俺はAさんにだけきゃーきゃー言ってもらいたいけど」



また赤葦くんはなんてことを言い出すんだ


そんなの、気持ちがなくても顔が熱くなってしまう



《ちょ！赤葦！A！？俺もAにキャーキャー言われたい！電話代わって！！》
『ふふ、木兎さんの声が聞こえる』



けれど聞こえた木兎さんの声に笑いが出て



「木兎、もう切るからなー部活だし」
《え！ちょ！Aに代わってって！》
『赤葦くん、私ももう部活行くね』
《うん、話せてよかった。また》



クロ先輩の言葉に私も電話を切ると、クロ先輩と合った瞳


けれどそれはすぐに逸らされて



「なんだったんですかね梟谷の人達。暇なんですかね！」
「暇なんだろ。ほら部活行くぞー」
「「はーい」」



私達は歩き出した

▽→←・

→ 目次へ｜作品を作る｜感想を書く
他の作品を探す