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ページ37

廊下ではAと話すリエーフと山本の姿があって


俺達に気が付くと一緒になって歩き出す



『山本くんは運動会何の競技に出るの?』
「俺は毎年短距離走」
『足速いんだね!』
「ま、まぁな」



運動会の話で盛り上がる山本達の後ろを歩いて学校を出れば研磨が鞄からゲームを取り出して


いつもと同じコンビニの前を通りすぎるとリエーフと別れて、次に山本と別れて


電車組の俺達三人だけが残った



静まり返ったこの空気にゲーム機のボタンを押す音だけが響く



「はぁ……」
『クロ先輩…?』



思わず出てしまったため息にハッとすれば、Aと合った視線



『どうかしました?』
「え?あー、うん、大丈夫」



Aのことで落ち込んでるなんて言えないし


赤葦との仲に更に落ち込んでるなんて絶対言えない


着いた駅に改札を通って、何か違う話題を話そうと思いながらホームに着けば



「落ち込んでんだって」



聞いていたのか、研磨が言葉を発した



『え、何かあったんですか?』
「いや、大したことじゃないのよ」
「慰めてほしいって」
「けーんーまー」



なんで俺がこうなっているか分かっているのに


だったら研磨が話し聞いてくれてもいいのに


自分に降りかかってくるのが面倒だからって、本人にそれ言うとか



『慰める……元気出してください!クロ先輩!』
「うん、ありがとう」
『きっと明日はいいことありますよ!』
「だといいけどね」
『時には失敗だってしますよ!大丈夫!クロ先輩はすごくバレー上手です!』
「うん、バレーのことじゃないんだけど」
『じゃあ……勉強だっていつもできてるじゃないですか!』
「勉強でもなくて」



すごい元気付けようとしてくれてるけど、そういうことじゃないんだよねとは言えず



『く、クロ先輩はかっこいいです!それにすごく優しいし!』



あ、どうしよう


多分元気付けようとして言っただけの言葉なのに、Aにそう言われると嬉しいとか思っちゃう俺はほんと単純で



『人をまとめるのが上手で、いつも頼りになりますし!あとはあとは――』



その時特急の通過電車がホームと通って、鳴り響いた騒音



「…うん、元気出た」
『え?』



その音で聞こえなかったのか、聞き返したAに



「元気出た。ありがとね」



聞こえるようにと近づいて耳元で言えば、少しだけ頬を赤く染めたAが頷いた

3 運動会→←▽



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成田(プロフ) - かおりさん» こんばんは!コメントありがとうございます!嬉しいです✨結構長かったと思うのですが一気に読んでくださったんですね!ありがとうございます!更新頑張りますので、また読んでくださると嬉しいです✨応援ありがとうございます!! (6月26日 23時) (レス) id: 44d50683fe (このIDを非表示/違反報告)
かおり - 最高すぎて三連休を使って一気読みしてしまいました🥹❤️続きが楽しみすぎて楽しみすぎて🥺更新大変かと思いますが応援してます☺️🫶 (6月26日 10時) (レス) @page42 id: c82b12eeb8 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - ゆんさん» コメントありがとうございます!そう言っていただけるの嬉しいです✨更新できるだけ頑張ります✨ (2023年2月8日 15時) (レス) @page2 id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - 好きすぎて更新が待ち遠しいです😍😍どのキャラもかわいい🎀 (2023年2月8日 0時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2023年2月7日 23時

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