信虎くんに懐かれました (ページ9)

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月曜日は一番嫌いな曜日だ

日曜日久しぶりの彼氏とのデートも楽しかったし、金曜に友達と飲んだのも楽しかった

それもあってか月曜日は憂鬱で、絶対あるだろうなという残業は午後上司の一言で確定した

今日もパソコンと睨めっこ。気付けば２０時を過ぎていて週の最初からこれは精神的にも参る

いつもの如く帰りはコンビニに寄って、薄暗い道を一人アパートに向かって歩く

これがあと四日も続くのか。今週末は買い物にでも行こう

そう決めて顔を上げれば、私の部屋のドアに寄り掛かっていた人物と丁度目が合って

「A！」

パッと顔が明るくなった信虎くんが駆けつけて来た

なんで彼がまたここに…？

「おかえり！今日も残業？」
『そう、だけど』

すると伸びて来た手がいい子いい子と私の頭を撫でる

「お疲れ様」
『いや、ってか、何してるの？』

その手を払って

「Aに会いに来た」
『なんで？』
「会いたかったから？」

小首を傾げた信虎くん

『意味、わかんない。帰りなよ』
「えー。今日はチョコレート持って来たのに」
『……』
「え！？無反応！？」

もしかしたら私はこの子犬にあの時の恩を受けているのかもしれない

『鶴の恩返し？』
「え？」

この子にとってあの時は助かったのかもしれないけれど、正直これが続くと困る

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