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《ごめん、今日も残業になっちゃった》


何度このメッセージを送っただろうか


《そっか。しょうがないよ。仕事頑張って》


彼氏からそんな優しいメッセージが来る度にため息が出る


今日は久しぶりに会えると思ったのに

残業なんてしたくないのに、私のせいじゃないのに

罪悪感が募る

終業時間から数時間、パソコンとにらめっこして

会社を出たのは21時を過ぎていた

今から会おうって言ったってお互い明日も会社だし、会えるのは多分一時間ぐらいだ

会社が彼の家にもう少し近かったら、家が彼の家にもう少し近かったらこの状況は変わるだろうか

最寄りの駅に着くといつもの薄暗い道を歩いて。今日はコンビニは寄らない

仕事中お腹が空き過ぎて途中で食べてしまったから

今日は帰ってビールだけ飲んで寝ようと見えて来たアパートに鍵を出せば



「A!」



私の名前を呼んだ声

振り返れば何故かここに信虎くんがいて



「よかった待ってて。おかえり!」



笑顔で近づいて来た彼はこの間の彼と少し違くて、きちんとセットされた髪に綺麗なスーツはまさにホストという雰囲気を纏っていた




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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年11月17日 12時

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