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▽ ページ32
「ん……」
『おはよ』
長いまつ毛に綺麗な瞳がそっと開くと、何故か嬉しそうに笑った信虎くん
『体調どう?』
「うん、少しは良くなってきたかも?」
体を起こした彼に体温計を渡して
『ご飯食べられそうだったら食べて、また薬飲んで寝ようか』
「ん、」
ピッと鳴った体温計を受け取れば37度8分でだいぶ下がってきたけれどまだ熱はある
『お粥食べられそう?』
「うん」
まだ少し温かい卵粥をうつわによそって。蓮華と共に渡せば口を開けた信虎くん
『え、自分で食べないの?』
「こーゆー時はあーんしてくれるんでしょ?」
『またあざとい顔してる』
そんな余裕あるなら元気じゃんと思ったけれど
仕方なしにお粥を蓮華で掬って口に運べばパクリとそれを食べた彼は満足そうだった
「美味しい」
『それは良かった。お粥食べたらまた薬飲んで寝なね』
「うん。A」
『ん?』
「ありがとう」
柔らかく笑った彼が私の頭をそっと撫でて
『どういたしまして。もうあんな寒い恰好で外にいちゃ駄目だからね』
「はーい」
そう言うと再び口を開けた信虎くんにお粥を食べさせた
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