第二章 1 ページ20
週末は遅く起きた朝に部屋の掃除なんかをして過ごした
月曜日になれば始まったいつもの朝に会社に行って残業して。まるで何もなかったかのように時間が流れる中、虚無感というのかただ体が動くままに動いているだけ
会社を出ればいつものようにコンビニ行ってご飯とビールを買って
ただ
「A!おかえり!」
信虎くんの存在が不思議と私の意識を現実に引き戻しているような気がした
『また来たの』
「お仕事お疲れ様」
私の頭を撫でる手に、もう払う必要なんてないけどそれを払って歩き出して
『何しに来たの』
「Aに会いに」
『キミも懲りないね』
家の鍵を出す
『仕事でしょ?もう行きなよ』
「まだ平気だよ」
『でも私はもう家に入りたいし』
「えー」
子供っぽく拗ねた顔をする彼に自然と笑みが溢れて
もしかしたら彼の存在に救われているのかもしれない
『じゃあ、はい。これあげる』
コンビニ袋から先程買った栄養ドリンクを渡して
『仕事頑張って。ね』
そう言えば受け取ってくれた彼
「じゃあーいってらっしゃいって言って」
『いってらっしゃい』
「いってきます」
満足そうに笑うと手を振って歩き出した
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