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薄暗い校舎を通って、階段を登ると開けられたドア
差し込む光と外に出れば屋上が広がって
「ア？」
眩しさに目が慣れるとそこにいた大きな人の鋭い視線に
「あ、」
「「え！？」」
真志井くんの声と重なった驚く声
「はは…マジで連れて来たのかよ」
「お前の言う通り売られた喧嘩堪えて来たんだからな！」
「あぁ、えらいえらい」
「アイツら後で殺す」
笑う真志井くんにやっぱりこの状況が読めなくて
「あぁ？女ぁ？」
「え…つか、誰っスか…？」
「A」
ビンゾーくんはそれだけ言うとソファに座った
手を繋がれている私も当然付いていくわけで、空いているソファの片側は座れということなのか
そっと、浅くそこに座る
すると
柄シャツを着た人が、ジッと私を上から下へまじまじと見てきて
なんだろうか、怖い
「あ、あれじゃん。前に連れて行かれそうになってた、ビンゾーが菓子もらってる奴」
思い出したのかそう言った
「で、なんでそんな女が――」
「今日は？」
『え？』
するとこちらを向いたビンゾーくんの目がキラキラとしていて
お菓子のことかと鞄から出した
『今日はマドレーヌを作ったの』
「おぉ！美味そー！」
「シカトしてんじゃねーぞ！」
『ご、ごめんなさい！』
ビクリと肩を揺らす私と、お構いなしにマドレーヌの入った袋を開けたビンゾーくん
「孫六」
「チッ……」
孫六と呼ばれたその人は、真志井くんの声に舌打ちすると私達から少し離れた場所にある椅子にドカリと座った
わかっていたことだけど、やっぱり私はここに来ていい人間じゃない
何故ビンゾーくんは私をこんなところへ連れてきたのか
彼を見れば、もぐもぐとマドレーヌを頬張ってる姿が写って、不覚にも可愛いと思ってしまった私はどうかしてる
けど、美味しそうに食べる姿に、やっぱり嬉しいのは事実だ
すると私の視線が気になったのかパッとビンゾーくんがこちらを向いて
「ん？ふう？」
マドレーヌを咥えながら食べるかと聞いてきた言葉に首を横に振った
『私は、大丈夫』
「ん、」
確認すると再び口が動いて
『…美味しい？』
「おう！めちゃくちゃ美味ぇ！」
そう笑った彼に不覚にも胸がキュンとなった
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成田(プロフ) - skqm2rhzbfさん» こんにちは。嬉しいコメントありがとうございます！！ビンゾーくんの話ってあまり見ないですよね、見つけてくださって嬉しいです！また更新できていない続いておりますが、そろそろUPできるように頑張ります！ありがとうございます！！ (2023年2月20日 12時) (
レス) id: 892b9e48ff (このIDを非表示/違反報告)
skqm2rhzbf(プロフ) - コメント失礼します！ビンゾーが好きで作品を探してたらこの作品を見つけて、面白いしキュンキュンするしで一気に読んでしまいました！応援してますので更新いつまでも待ってます！頑張ってください！ (2023年2月18日 22時) (レス) id: 58cff4eb61 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - evifryさん» 明けましておめでとうございます！またまたコメントありがとうございます！投票済みなのに更に押してくださっているなんて嬉し過ぎます！元気と癒しをありがとうございます！もう少しで本編？が終わるので最後まで見届けてくださると嬉しいです✨ (2023年2月2日 0時) (レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
evifry(プロフ) - 明けましておめでとうございます！🎍更新おつかれさまです…！！毎回読み終わったあと★10押して「投票済みなので無効です」と言われるくらい毎ページ愛おしいです…！！主人公ちゃんとビンゾーくんを今後も見守らせてください❣️ (2023年1月31日 18時) (レス) @page47 id: 5d6115b8aa (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 山本さん» こんばんは！コメントありがとうございます！一気に読んでくださりありがとうございます！心待ちにしてくださっているなんて嬉しいです！今年に入ってからまだ更新できておらず…すいません！近々更新予定ですのでまた読みに来てくださると嬉しいです！ (2023年1月22日 23時) (レス) id: 892b9e48ff (このIDを非表示/違反報告)
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