彼らの好きな彼女は（宮内幸三）※ ページ10
※
ヒリヒリとする首の痛みを抱えながら鈴蘭の屋上のドアを開ければ相変わらずの景色が広がった
「ようA」
『はよ』
タバコの煙を靡かせる真志井と言葉を交わして、孫六が座っていたソファの隣に座る
「Aさん、おはようございます」
『おはよカムイ。あれ麻理央は？』
「多分もうすぐ。完介も一緒です」
『そっか』
ふぁぁと出た欠伸に口を手で抑えて
「寝不足か？」
『んー、まぁ』
そう孫六に応えればガチャリとドアが開いてビンゾーが入ってきた
チラリとその姿を見て何もなかったように視線を戻して
「寝てれば？」
『んー、そうしようかな』
伸びをしてソファの背もたれに寄りかかった
「あれ、お前首どうした？」
『え？』
「噛み跡……？」
その言葉にバッと起き上がると首を抑えて
『別に、これは――』
「何、どっかの奴と喧嘩でもしたか？」
「それ、俺が噛んだ」
ビンゾーの言葉に一瞬、この場が凍りついたように静かになった
「は、はぁぁあ！？な、はぁ！？おま、どういう！」
「マジかよ……」
「マジっスか……」
あぁもう、なんで言うかなぁ……
「オイ！ビンゾー！どういうことだよ！」
「ア？だからァ、Aは俺の」
「テメェ……ブッ殺す」
「ア？やるか？」
騒ぎ出したビンゾーと孫六に苦笑いしか出なくて
「はぁ…マジか……」
隣に座った真志井
「なんでアイツ？」
『なんでだろ？』
笑った真志井に
『でも、好きなんだよね』
そう言えば、ぐしゃりと頭を撫でられた
――彼らの好きな彼女は――
――ビンゾーのもの――
(痛っったい！！だから噛むなって言ってるでしょ！！)
(しょうがねぇじゃん。噛みたくなんだよ)
(しょうがなくないわ！)
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ビンゾー君好きです
書くのが難しいキャラですがいつか長編を書きたいなぁと思ってます
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成田(プロフ) - evifryさん» こんばんは。コメント嬉し過ぎてニヤニヤが止まりません。ありがとうございます！ビンゾーくん長編も読んでくださっているんですね！嬉しいです！轟くんの長編、そんな嬉しい事言ってくださるなんて…！少し落ち着いたら頑張って続きを考えてみようかなと思います！！ (2022年12月12日 23時) (
レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
evifry(プロフ) - コメント失礼します…成田さんの愛されがとっても好きで、ビンゾーくんの長編も更新すごく楽しみにしている者です。轟洋介の長編、是非機会がありましたら公開していただければと思います…！何卒…！何卒よろしくお願いいたします…！！！ (2022年12月12日 18時) (レス) @page19 id: 5d6115b8aa (このIDを非表示/違反報告)
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