HiGH&LOW 短編集（ハイロー）

鈴蘭（11/11） ページ34

※孫六妹(二年生)



真志井side


今日も孫六とやってきたAはポッキーの箱片手に、細長いそれを食べながらやってきた



『おはよー』
「朝から機嫌いいな」
「ポッキーの日なんだとよ」



孫六の言葉に数字を思い出して、確かにと納得する



『はい、マーシーくん。いつもお世話になってるから』
「サンキュ」



差し出された一本のポッキーに口を付ければ満足そうに笑ったA



『ラオウくーん！』



今度はラオウの方に向かって行って



『はい！大好きなラオウくんにもあげるー』
「ありがとな」



俺と同じようにAから差し出されたそれを咥えると、次は近くにいたカムイの元に行って



『はい』



マスクをしたままのカムイの口元にポッキーを差した



「ちょっと。マスクにチョコ付いたんだけど」



眉根を寄せるカムイにケラケラ笑うA

チラリと孫六を見たカムイは小さく息を吐くとマスクをズラしてAの手にあるポッキーを口にした



『かーんーすーけー』



次は当たり前のように完介の元に向かって。座っていた完介の前にしゃがむと



『はい』



完介にそれを差し出す

この流れでいったら完介も差し出されたまま食いそうだが、ここはやっぱり孫六が怖いのかAの持つポッキーを手で取ろうとして

かわされた



『えー食べてくれないのー？』
「っ、馬鹿かお前」
『なんでよ』
「うるせ」



そう言うとAの手首を掴んだ完介がポッキーを口に入れて

満足だとソファに座ったAは続きを食べ出した



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