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花岡楓士雄 ページ2

「A!」


校舎を抜けると今日も楓士雄の声がして、門前には自転車に跨った彼がいた


「あいつまた迎えに来てるの!?」
『うん、そうみたい』


今日は部活がない円にそう返して

楓士雄がこっちに戻ってきてからというものこうしてまた私の学校に迎えに来るようになった


「全く。どうせまたAの都合なんて考えてないんでしょ、アイツ」
『うーん、まぁそうかも?』
「ま、でもアンタも嬉しそうだから別にいいけど」
『わ、私は別に…!』
「はいはい」


熱くなる頬に実際そうなのだから返す言葉もなくて


「はいはい王子様お姫様をお連れしましたよ」
「おう、ありがとな!」


もう目の前には楓士雄がいて、円の言葉に否定しないのかと余計に熱くなった


「じゃあごゆっくり」
「じゃあなー!」
『もう、円のやつ……』


去っていく背中を睨んで


「ほら、乗れよA」


自転車の後ろをポンポンと叩く

実際円の言う通り楓士雄が迎えに来てくれるのは嬉しくて、後部座席に座るとそっと彼の制服を掴んだ

走り出した自転車にこの距離に懐かしい楓士雄の匂いに揺れる心臓

この席がいつまでも私だけの特別だったらいいのに、なんて図々しいだろうか


『楓士雄』
「ん?」


大好きだよ


『なんでもなーい』
「はぁ?なんだよそれ」


そう言って笑う楓士雄に私も笑った

花岡楓士雄(ハロウィン)→←花岡楓士雄



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成田(プロフ) - evifryさん» こんばんは。コメント嬉し過ぎてニヤニヤが止まりません。ありがとうございます!ビンゾーくん長編も読んでくださっているんですね!嬉しいです!轟くんの長編、そんな嬉しい事言ってくださるなんて…!少し落ち着いたら頑張って続きを考えてみようかなと思います!! (2022年12月12日 23時) (レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
evifry(プロフ) - コメント失礼します…成田さんの愛されがとっても好きで、ビンゾーくんの長編も更新すごく楽しみにしている者です。轟洋介の長編、是非機会がありましたら公開していただければと思います…!何卒…!何卒よろしくお願いいたします…!!! (2022年12月12日 18時) (レス) @page19 id: 5d6115b8aa (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年9月28日 9時

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