君を振り向かせるのは２【HQ】

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黒尾side



夕方、烏野の超人コンビ影山と日向も加わって合宿一日目の練習を終えた


タオルとボトルを回収するAにそれを渡して、ネットの片づけをしようとすればAを呼ぶリエーフの声



「Aさん！お願いします！」
『はい回収するね』
「今日お泊り楽しみですね！」



チラリと見ればキラキラとした目をするリエーフに苦笑いが出る



『そうだよ！楽しみだよね！！』



同じくキラキラとした目をしているAは明らかにリエーフの思っていることとは違うって安易に予想できて、ざまぁみろと思った


けれども、「二人共モデルみてぇ」だとか「あの二人すげぇ合ってるよな」とか言う声が嫌でも聞こえて来て


確かにリエーフは黙ってれば長身のイケメンだって認めるし、傍から見て二人の雰囲気が合ってるって言いたいのもわかる


でも、Aの隣はあいつじゃねぇし、その席は近々俺が貰う予定だと聞こえてきた声に心の中で反論した



「おいA！！」



するとそこに現れたのは烏野の西谷に後ろから田中


リエーフの奴西谷に変なこと言わなきゃいいけど、と思いながらポールからネットを外した



「お前、潔子さんと同じ部屋って本当か？」
『うん』
「なんてこった……」
「ぬぁぁぁああチックショー！ズリーぞ！烏野じゃないくせに！」
『烏野じゃなくても女子だからね。女子は漏れなく潔子さんと一緒なんですー！』
「俺も女子に生まれたかった……」
『残念田中』



相変わらず清水さんのことで盛り上がってるなぁなんて思っていたら



「え、Aさん俺らと同じ部屋じゃないんですか！？」



馬鹿なリエーフがぶっこんできやがった



『え、違うよ？』
「そんなっ！！俺っ一緒に寝るの楽しみにしてたのに！！」
『しょうがないじゃん同じ部屋だったら先生に怒られるんだから』



Aの言ってる意味もわかんねぇが、リエーフあいつ馬鹿だろ、マジで


一緒に寝るって何？馬鹿なの？ほんと



「ちょっといいかね、キミ」
「なんですか？」



リエーフに待ったの手をした田中が何をするのかと思いきや、いきなりAの肩を組んだ腕


小声で話す言葉はこっちには聞こえてこなくて。代わりに



「いいんですか？烏野にマネージャー取られてますけど」



いつの間にか隣にいた赤葦の声が耳に響いた




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