5 放課後体育館裏で ページ1
黒尾side
『クロ先輩。放課後って部活が始まる前のことですかね？』
ある日、体育館でシューズの紐を結び直していた俺にAさん、もといAがそう聞いてきた
この間屋上で突然始まった呼び名大会で、Aを下の名前で呼ぶことになった俺
いつかはそう呼ぼうと思っていたけど、そのタイミングが急に来た
下の名前で呼んで貰うことには失敗したけど、まぁそれはいつか呼ばせるし、今はクロ先輩で良しとした
「なんでそんなこと？」
『研磨に聞いても二人してわからなかったので』
「うーん、まぁ放課後っていうんだから部活前じゃないの？」
『あ、そうなんですね。じゃあ私ちょっと行ってきます』
そう言って立ち上がったAに嫌な予感がして咄嗟に腕を掴んだ
白くて細くて、華奢な腕
『え、なんですか？』
「どこ行くの？」
『あぁ、なんか手紙もらって。それに放課後って書いてあったので』
すると手に持っていた白い紙
ねぇ、それってさ。もしかしなくても告白ってやつなんじゃないの？
「放課後、なんだって？」
『放課後体育館裏に来てくださいって。体育館裏ってそこですよね？』
「いや、まぁそうなんだけど……ちょっと座って」
俺の言葉に素直に座ったA
この子その手紙の意味絶対わかってない
「ねぇ、その手紙なんの手紙だかわかる？」
『なんか呼び出しみたいです』
「うん。それ多分告白」
『え！？えー！？え！？』
そう言うと俺を見て、手紙を見て、また俺を見て
『え、は、告白！？私に！？あれ？これ間違いかな？』
「確認してみたら？」
すると手紙を広げたAはゆっくりと文字を読む
『AA様って書いてあるんですけど。同じ名前の人とかいませんよね？』
「いないと思うよ」
『えぇ…？私が告白とか、ありえない』
「そう？十分ありえると思うけど」
『えぇ……』
心底信じられないという顔で手紙を見つめるA
俺も今、そんな奴がいるなんて信じられないし、なんならどんな奴か見に行きてぇし
むしろうちのマネージャーに手ぇ出すなって言ってやりたい
→
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 290人がお気に入り
お気に入り作者に追加
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
成田(プロフ) - ゆんさん» わー！嬉しいコメントありがとうございます！！この後もどんどん潔子さんと絡んでいきますので楽しみにしてくださると嬉しいです(*^^*) (2022年8月18日 10時) (
レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
ゆん(プロフ) - すごい読みやすくて好きです(*´∇｀)夢主と潔子さんの絡みがすごく好きです♥️ (2022年8月18日 1時) (レス) id: d0dd043faf (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
