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『その、なんていうか、燃えるもの、がないんです。マネージャーをやりたい理由とか…それがないと頑張れない気がするし、逆にみなさんに迷惑もかけそうだし…』
「なるほど。燃えるものねぇ」
『なんかすいません、バレー部の方にこんな失礼なこと…』
「いやいや。研磨もそんな興味ないと思うしバレー」
「うん」
「え、即答!?」
「でも、嫌いじゃないよ。Aさんはなんで前の学校でマネージャーやったの?その時はあったの?その、燃えるもの」
『…まぁ、うん』
「何って聞いてもいいの?それ」
『う、あ…えっと、凄い不純なんだけど……』
「うん」
『憧れの人がバレー部にいて……』
わかっていた。引かれるってわかってはいたけど、シンと静まり返ったこの場の空気が凄い恥ずかしい
でも仕方がないじゃないか。実際そうだったのだから
「へ、へぇ…そう、なんだ」
『はい』
「なんか意外だった」
『そうかな。ごめんね、こんな理由で』
「別にいいんじゃない?理由は人それぞれだし。ね?クロ」
「え、あ、おう。だな」
なんとかフォローしようとしてくれている二人、特に黒尾先輩に申し訳ない気持ちになる
「でも――その燃えるものがなくても今日Aさんが手伝ってくれて俺らはスゲー助かったし、最初ボトル洗うの手伝うって言ってくれた時さ、ちょっとは心動くものがあったからそう言ってくれたんじゃないかなって思うんだけど?」
『っ、それは……』
「少しでもそういうのがあって、この先もしかしたらそれが大きくなったらAさんのマネ業の糧になるかもしれないって思わない?」
『……』
「まぁ強制はできないけどさ、俺的にはやっぱりAさんにマネージャーやってもらえると嬉しいかな」
こんな私でもマネージャーをやってなんてまだ言う先輩に、なんだかむず痒くなって私は何も言うことができなかった
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