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「「お疲れ様でした!!」」



夕日の照らす中体育館に響いた声は部活終了の合図だった


それぞれ散らばってネットやボール片付けたり、モップをかけたり



「ボトル回収しまーす」



そう言って籠にボトルを集めていく一年生。ボトル洗うの結構面倒なんだよねと思いつつ動かない私



「Aさんどうだったかな?うちのチームは」
『あ、えっと、とても強いなと思いました』
「それでマネージャーはどうするかね」



さっきまで確実に入る感じで話してきたのに一応聞いてくれるんだと監督に思ったが、そりゃあそうだ。強制なんてできない



『あー、えっと。とりあえず考えようと思います』



そう言うと



「えー!!」



と響いた大きな声。リエーフ君だ



「マネやらないんスか!?Aさん!!」
『うーん、ちょっと考えようかなって』
「絶対入った方がいいですよ!ってか入ってくださいよ!俺Aさんにマネやってもらいたい!ね!黒尾さん!!」
「アホ言ってんじゃないの。んな強制的にすんな。ごめんねAさん」
『いえ、』



フォローしてくれた黒尾先輩に一応笑顔を返したけど、黒尾先輩も含め、みんなのマネージャーやってくれオーラがひしひしと伝わってくる


まぁその気持ちもわかるんだけどさ


わかるんだけど……


その時ガシャンという音が聞こえ、見れば転んでいる一年生の子


さっきボトル回収すると言っていたその子は見事にボトルをバラまいていた



『……』
「おい大丈夫か?」
「はいっ!すいません」
『……』



必死にボトルを集めるその子に、ハァと一つため息をついて



『手伝うよ、それ』



もう体が勝手に動いてしまったんだから仕方がない



「え、でも…」
『いいよ、今日だけだし』



そう言ったのに背中からキラキラ送られてくる複数の視線が痛い



『今日だけですからっ』
「「うんうん」」
『まだマネージャーやるなんて言ってませんからね!』



みんなにそう放って体育館を出た



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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2022年7月11日 9時

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