9（三章・伊藤side） ページ12
----伊藤side----
彼女を初めて見たのはこっちに引っ越してきてから数日、学校にもだいぶ慣れて来た頃だった
喉が渇いて、冷蔵庫に飲みたいものがなかった俺は家の近くにあるコンビニに行った
けれどもそこには俺の求めているものはなくて、もう一軒、少し遠いけれどそこに向かった
初めて来るそこのコンビニは結構綺麗なところで、家の近くのコンビニよりたくさんの種類がある飲み物コーナーには当然俺の飲みたかったものもあった
また今度こっちまで来てもいいかもなと思いながらレジへと歩いて行けば、丁度「いらっしゃいませ」という店員の声にドアを見た
グレーのパーカーに長い髪を二つに結んだ女の子
白い肌に大きな瞳と長いまつげ
一瞬、時が止まったような感覚に陥った
俺の横を通り過ぎた彼女からシャンプーのいい匂いがして、ドクリと揺れた心臓
ドクリドクリと煩い心臓にドンッとレジに飲み物を置いて
値段を告げる店員の声なんて全然聞こえなくて、お金を払って
飲み物を受け取るとコンビニを出る際チラリともう一度彼女を見た
こんなことってあるだろうか
まさか、これが一目惚れというやつなのだろうか
一目惚れなんて絶対にしないと思っていた
なのに、ドクリドクリと煩い心臓はそれが事実だと伝えているようだった
名前、なんていうんだろう
年は？学校は？
彼氏は、いるのだろうか・・・
彼女のことが気になって、また会いたくて
もしかしたらあのコンビニに通えば会えるかもしれないと思った俺は、次の日からそのコンビニに行くようになった
そして―・・・
それは本当に偶然だった。彼女とたまたま同じ雑誌を手にしてしまって
弟のお使いだと言った彼女に雑誌を貸すと言った俺は絶対変な男だと思われたに違いない
けれど、このチャンスを逃したくなかったんだ
彼女の大丈夫ですという言葉がどっちの意味かはわからなかったが、次の日現れた姿に嬉しすぎてまた心臓がドクリと鳴った
それから彼女と話すようになって会う約束をして、名前や年を聞けた
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成田(プロフ) - わらびもち子さん» わらびもち子さん！コメント、完結ありがとうございます！お話たまに読ませてもらっております！ 相良くんの連載も読んでくださっているなんて嬉しいです！ありがとうございます！こちらもまたお話読みに行かせていただきます！ (2018年12月16日 22時) (
レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - あべまさん» コメントありがとうございます！そして最後まで読んでくださり、嬉しいお言葉ありがとうございます！キュンキュンしてくださったとは！嬉しすぎます・・・！！本当にありがとうございます！ (2018年12月16日 22時) (レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
わらびもち子(プロフ) - 完結おめでとうございます！伊藤君がヘタレでかっこよくて最高でした。相良君の連載も楽しみにしています！ (2018年12月16日 19時) (レス) id: 8a68cf3e08 (このIDを非表示/違反報告)
あべま - すごくおもしろかったです！！青春ですねー！月がきれいのくだりきゅんきゅんしました。すてきな作品ありがとうございました！ (2018年12月16日 14時) (レス) id: 8be06f6a50 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 蓮己さん» コメントありがとうございます！あぁ、そんな、泣いてしまうなんて…ありがとうございます！！真っ直ぐで優しい伊藤くんは本当に素敵ですよね！ (2018年12月13日 22時) (レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
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