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『今度の太陽光発電所のプロジェクトで野口さんから推薦をしてもらったのですが――なんでも安藤さんが濃厚だと小耳に挟みまして』


野口さんが去った後私が訪れたのはこのプロジェクトに関わっている野口さんより上の上司で


『負けたくないんですよ。彼に』


私の持っている言葉全てを並べた



これが功を期したのか、それとも――野口夫妻があんなことになったからかはわからないけど


「まさかAが選ばれるなんて……新企画を任されてたじゃないか」
『いいのよそれは。他の人に譲ったから。それより安藤くんはアメリカだっけ?』
「まぁ、野口さんの代わり、のようなもんでね」
『代わりねぇ…』


野口さんが亡くなってから確実に地位を上げた安藤くんに、疑念を抱く者羨む者妬む者様々だった


『それでも実際行くのは貴方なんだから。応援してる』
「あぁ、ありがとう。必ず成功させてくるさ」
『うん、安藤くんらしいわね。きっといい結果が残るわよ』
「Aも、頑張れよ」
『えぇ。名前も知らなかったような、水道もガスも通っていない国だけど、私結構楽しみなのよ』


何もないところで今自分が持っている力がどこまで通用するのか


「やっぱりAさ、俺の知り合いにちょっと似てるかも」
『そ?』
「帰ってきたら超人になってそう」
『なってるかもね』
「向こうにはミルク入りのコーヒーはないだろうな」
『ないわねきっと』
「どうすんの」
『どうもしないわ。飲まなくたって平気だもの』
「強い奴」
『でも――そうね、疲れたら貴方の顔を思い浮かべるかも』
「どういう意味?それ」
『貴方からしたら心外かもしれないけれど、私にとって貴方はライバルみたいなものなのよ』


すると目をぱちくりとさせた安藤くんは意外だったと笑って


『じゃあね、また。いつか会えたら』
「あぁ、どちらかがヘマしなきゃきっと会えるさ」


お互いそれから一度も振り返らずに別れを告げた

5→←3



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成田(プロフ) - ユキトさん» こんにちは。コメントありがとうございます!!胸きゅんしていただけましたか!そう言ってもらえるととても嬉しいです☆ありがとうございます!! (2022年1月24日 21時) (レス) @page12 id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - めちゃめちゃ胸きゅんしました!どらま、はまってからこんな展開理想的だったので嬉しいです!笑 (2022年1月24日 2時) (レス) @page12 id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年9月28日 23時

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