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『安藤くん、ですか』
「あぁ」
『まぁ、彼は優秀ですが……』


何故安藤くんが?

選出といえば聞こえはいいが要は左遷だ


「安藤と賭けをしたんだ。将棋の五番勝負で俺が勝てば彼がそこへ行くと」


そんなことで

そんな、たかが将棋の勝ち負けで決めていいことなのか


「Aも十分行くに値していたんだが――ほら、新企画を任せたばかりだったろ?」


本当は私が行ってもおかしくなかったんだ

むしろ女の私が仕事で成功するなんてきっとこの人の辞書にはないから

それが――


「まぁ今日の夜、ハッキリとした答えが出るだろう」


そう言うと立ち上がった野口さん


『待ってください』


何故彼が

たかがそんな勝負で


『彼より、私の方が優秀だと思いますけど』


ゆっくりと振り返った瞳に訴える


『彼より私は何倍も努力しています。それに、私には野望があります』
「野望?」
『このプロジェクト課でトップに立つことです』


貴方をも越えて、と付け加えた方が良かっただろうか


「はは…Aは本当に面白いな。プロジェクト課初の女上司か」
『はい』


行かせたくない

彼が左遷だなんて

そんなの絶対に――

すると何故かフッと笑った野口さんは


「あぁそうだ。今度奈央子が――うちで料理をしないかって一緒に」
『…、私、苦手なんですよ料理とか』
「少しくらいはできた方がいいぞ」


そう言って扉を出て行ってしまった


私は所詮、彼にとって小さな蟻ぐらいにしか思われていなかったのだろうか

いつでも踏み潰せるくらい小さな


『…安藤くん……』


私はどうすればいい?

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成田(プロフ) - ユキトさん» こんにちは。コメントありがとうございます!!胸きゅんしていただけましたか!そう言ってもらえるととても嬉しいです☆ありがとうございます!! (2022年1月24日 21時) (レス) @page12 id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - めちゃめちゃ胸きゅんしました!どらま、はまってからこんな展開理想的だったので嬉しいです!笑 (2022年1月24日 2時) (レス) @page12 id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年9月28日 23時

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