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「Aって凄いよな、なんか」
『どういう意味?』
「人に媚びてないっていうか、自分の道を貫いてるっていうか」
『一生独身っぽいとは友達に言われるけど』
「あぁ……」
『納得しないでよ。でも実際そんなこと全然ないよ。媚びまくり』
「そうか?今回の新企画だって抜擢されて凄いって素直に思ったし」
『ありがとう。野口さんと寝たからじゃない?』
「え」
『冗談。そんなことするわけないじゃない。野口さんの奥さんのこともよく知ってるのよ私』


プルタブを開けて缶に口を付ければ甘いミルクの味が口に広がって

ストレス、なのかずっと張り詰めていた神経が少しだけ解れる


「Aって、俺の知り合いに少し似てるよ」


プルタブの音を響かせたのは今度は安藤くんで


「そいつも一人でどこでもなんでもやれちゃうような奴でさ。時々何考えてるのかわからないんだよな」


一口口を付けると缶を見つめる彼を瞳に映した


『そんなの、所詮他人なんだもの。人が何考えているかわなんてわからないわよ。私だって今安藤くんが何考えてるかわからないし。安藤くんだってそうでしょ?』
「…まぁ、そうだけど」
『それに、きっとどこかで知らないうちに頼ってるかもよ。その子も』
「……」
『私だって結構安藤くんのこと頼りにしてるし』


そう言えば冗談かと思ったのか笑った彼


『本当よ?』
「あぁ、ありがとう。まぁでも――」


視線は私の持つ缶で


「そういうの、飲んでるとAも普通の奴なんだなって思う」


手の中にあるミルクたっぷりの缶コーヒーを改めて見た


『飲まなそう?』
「飲まなそう。ブラックとか飲んでそう」
『私ブラック飲めないの』
「なんで?」
『苦いから』


そう言えば笑った安藤くんは


「ちょっと、Aの見方変わった」


と言って去って行った


『どう意味よ、それ』




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収まらず、区切りすいません

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成田(プロフ) - ユキトさん» こんにちは。コメントありがとうございます!!胸きゅんしていただけましたか!そう言ってもらえるととても嬉しいです☆ありがとうございます!! (2022年1月24日 21時) (レス) @page12 id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
ユキト(プロフ) - めちゃめちゃ胸きゅんしました!どらま、はまってからこんな展開理想的だったので嬉しいです!笑 (2022年1月24日 2時) (レス) @page12 id: 08a263e11b (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2020年9月28日 23時

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