▽ side Aoi ページ42
葵side
白く細い指でそっと開けられたその中には、赤飯茶飯白米にゴマがかかった俵結びが綺麗に並んでいて
もう一つの箱の中には卵焼きや唐揚げ、南瓜の煮物や胡麻和えトマトなど色とりどりに飾られていた
それは見るからに美味しそうで
「食べてもいいんですか？」
『えぇ』
渡された紙皿と箸を手に、まずは卵焼きからとそれを口に入れた
ふんわりとした食感に上品な出汁の香りが広がるそれは
正直、彼女が作った料理の味を知っているからか本当に彼女が作ったものなのか疑ってしまうほどで
『ど、どうかしら……？』
驚いた
『葵様……？』
「これは……本当にキミが……？」
『えぇ…お口に合わなかったかしら…？』
「いえ……その、とても美味しいです」
『ほんと？』
「えぇ。本当に。本当に美味しいです」
そう言えば嬉しそうに笑ったAさんがとても可愛くて、胸の奥がキュッと鳴る
『よかったわ。たくさん練習したの』
彼女も箸を取ると僕と同じように卵焼きを口に入れて、自分でも納得したのかうんうんと首を動かした
「……、僕の、為にですか？」
『え？』
「僕の為に料理を練習したんですか？」
『っ……そ、そうよ』
恥ずかしそうに頬を桃色に染める彼女にドクリドクリと心臓が煩い
Aさんが、僕の為に……
きっとたくさん練習したのだろう
以前の彼女を知っているからこそわかることだ
「…Aさん」
彼女の手にそっと触れて
『何、かしら』
見つめる瞳にドクリドクリと心臓煩い
「Aさん、僕は――」
「会長！」
突然耳に聞こえたガブリエルの声に思わずビクリと肩が揺れて
「会長ここにおられたのですね」
「な、な、突然声をかけないでください！驚くでしょう！」
ドッドッドッと心臓が煩く動く
「すいません会長」
『どうかしたの？』
「あ、いや、もうすぐお昼なのでお弁当をと思ったのですが…どうやら私はお邪魔だったようですね」
本当に、だ
僕は今彼女に――
チラリと彼女を瞳に映せば
『ガブリエルも一緒にどう？』
「これは……A様が？」
『えぇ』
ガブリエルと話す姿が映った
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成田(プロフ) - yakyu824さん» コメントありがとうございます！お返事遅くなってしまいすいません！キュンキュンだなんて嬉しいです〜続き頑張ります( ´ ▽ ` )！ (2022年2月19日 8時) (
レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
yakyu824(プロフ) - 続き待ってます！！めっちゃキュンキュンしちゃいました( ¨̮ ) (2022年2月13日 17時) (レス) id: be43918e80 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - りなさん» あぁ…そんなことを言ってくださるなんてほんと嬉しいです…！！！頑張ります！！（泣） (2021年5月20日 21時) (レス) id: 5763570508 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - 成田さんの書くお話はどれも面白くて大好きです!特にMauveが好きで更新楽しみにしてたんです(*^^*)いつも楽しいお話ありがとうございます! (2021年5月20日 14時) (レス) id: 6f526db43c (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - りなさん» 嬉しいコメントありがとうございます！！！(泣)待っててくださっていたなんて…！これからも頑張ろうって気持ちになりました！ありがとうございます！頑張ります！！ (2021年5月20日 14時) (レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
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