▽ side you ページ37
あれから彼に案内されたのは中庭で、緑の中に噴水があるここはとても雰囲気も良かった
『ここの中庭も素敵ね』
「ありがとうございます」
そう言ってそこにある椅子を引いてくれた葵様に、腰を下ろして
「お昼は何が食べたいですか？」
『なんでもいいわ』
「ではうちが贔屓にしている老舗のお弁当でも」
『えぇ』
すると電話をし始めたガブリエルに、ふと葵様と目が合った
ただのお飾り――
わかってる
今更取り繕っても変わらないのだから、いつも通りにと自分に言い聞かせて
けれど、普段どんな話をしていたかすらわからなくてなってしまう
「今日は急ですいませんでした」
『別に、平気よ』
「でも会えてよかった」
そう言った彼になんだか恥ずかしくて視線を逸らして
それはどういう意味だろうかと考えてしまう
もし、私も会いたかったと言ったら彼はどんな反応をするだろうか…
『あ、葵様――』
言いかけた言葉は、ふと聞こえた女の子の声に失って
見れば、女の子達と合った視線
『やっぱり人気なのね、貴方』
私達を囲むように様々なところから浴びる視線に、前は何とも思わなかったのにそんなことでも嫉妬心が生まれる
「すいません。でも――注目されているのは僕だけじゃないかと」
『そう、ね。よそ者だし、制服も白で目立つし』
「そういう意味じゃないんですが」
彼の言っている意味がわからなくて、首を傾げれば柔らかく微笑む
「失礼致します」
すると突然入って来た声に見上げればガブリエルで、テーブルに置かれたのは綺麗な色の風呂敷に包まれたお弁当だった
「お口に合うといいんですが」
手慣れたように結び目を解く彼に
もし、もしも。こういう時に私がお弁当なんてものを作ったら、彼はどう思うだろうか――
なんて思考が過ってしまって止まった手
「？どうしました？」
『え！？い、いえ。別になんでもないわ』
合った視線にドキリと心臓が揺れて、少しだけ熱くなった頬を誤魔化すように私も風呂敷の結び目を解いた
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成田(プロフ) - yakyu824さん» コメントありがとうございます！お返事遅くなってしまいすいません！キュンキュンだなんて嬉しいです〜続き頑張ります( ´ ▽ ` )！ (2022年2月19日 8時) (
レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
yakyu824(プロフ) - 続き待ってます！！めっちゃキュンキュンしちゃいました( ¨̮ ) (2022年2月13日 17時) (レス) id: be43918e80 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - りなさん» あぁ…そんなことを言ってくださるなんてほんと嬉しいです…！！！頑張ります！！（泣） (2021年5月20日 21時) (レス) id: 5763570508 (このIDを非表示/違反報告)
りな(プロフ) - 成田さんの書くお話はどれも面白くて大好きです!特にMauveが好きで更新楽しみにしてたんです(*^^*)いつも楽しいお話ありがとうございます! (2021年5月20日 14時) (レス) id: 6f526db43c (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - りなさん» 嬉しいコメントありがとうございます！！！(泣)待っててくださっていたなんて…！これからも頑張ろうって気持ちになりました！ありがとうございます！頑張ります！！ (2021年5月20日 14時) (レス) id: 4c44710d84 (このIDを非表示/違反報告)
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