▽ ページ12
また和だ
別に和が嫌いなわけじゃないけれど、私の理想とは違う
机を挟んで二人して座って
静かな空気が流れる中、お互い何も話さずにお互いジッと瞳を合わせていればフッと笑った綾小路葵
「それで、許婚解消はできましたか？」
きっと答えを知っているのに馬鹿にしたような言い方
『性格悪』
「貴女に言われたくありません」
『……、ま、今は駄目だと言われましたけど、絶対に解消させてもらうんで』
「無駄な労力ですね」
『な、逆に聞きますけど、貴方は私と結婚したいわけ？許婚でいいわけ？』
「親が決めた事なので仕方がないことです。例えどんなに性格がねじ曲がっている女性でも僕はその人を許婚として認めます」
それ例えじゃなくて完全に私のこと言ってるじゃんと思ったがそれを飲みこんで
『私は絶対に嫌です』
「キミは本当にわかっていないんですね、この結婚の意味が」
『はぁ？』
「キミはご両親、家の財産全てを投げうってでも僕との許婚を解消すると言っているんですよ？」
『別にそこまで――』
「だから馬鹿だって言ってるんです」
『なっ――』
「特に女性から解消しただなんてことになったら大恥ですよ。ご両親が例え貴女と縁を切ったとしても世間からどんな目で見られるかわかってるんですか？」
何よ、それ
「結婚は僕たちじゃない。家同士が結ばれることです」
そんなこと、考えるわけないじゃない
「貴女の小さな我儘で変えられることじゃない」
『……』
「まぁそれでも自分の意思を貫きたいなら好きにすればいいと思いますが、僕は僕で貴女を利用させてもらうつもりでいるので。きちんと貴女には僕の許婚としてやることはやっていただきます」
『……い』
「はい？」
『貴方なんて大っ嫌いよ！』
「そうですか」
認めたくないけれど、私は少し甘く考えすぎていたようだ
この結婚は世間一般で言う幸せな結婚とは違う
家を守る為に、自分の保身の為なんだ
『……いいわよ、やってやるわよ許婚。その代わり』
「？」
『お互いがお互いの気持ちには干渉しないこと。私は奏様が好き。それには文句言わせないわ』
「えぇ、いいですよ。では一つ僕も言っておきます。僕は朱雀奏がこの世で一番嫌いです」
やっぱりこの人、性格悪い
------
入りきらず切り方がおかしくなってしまいました
この小説をお気に入り追加 (しおり)
登録すれば後で更新された順に見れます 164人がお気に入り
お気に入り作者に追加
この作品を見ている人にオススメ
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
違反報告 - ルール違反の作品はココから報告感想を書こう！(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
成田(プロフ) - はいこさん» あぁぁ…コメントありがとうございます！お返事遅くなってしまいすいません！！嬉しいお言葉ありがとうございます！すごく嬉しいです！だんだん甘くなっていければなと思っておりますので、楽しみにしていただけたらなと思います！ (2020年3月23日 23時) (
レス) id: d5fb161253 (このIDを非表示/違反報告)
はいこ(プロフ) - 評価1回しか押せないのがつらいです(笑) (2020年2月27日 13時) (レス) id: 0b03ce975a (このIDを非表示/違反報告)
はいこ(プロフ) - 初めまして。毎日更新楽しみにしています! 他の作品は原作沿いが多いので、こういった会長とのお話が読めて嬉しいです…! 失敗したお料理を食べてくれる会長にきゅんとしました… これからの展開が楽しみです。応援してます。頑張って下さい! (2020年2月27日 12時) (レス) id: 0b03ce975a (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
