妹が好きで何が悪い２【プリレジェ】 (ページ41)

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息を整えて、付いてこられていないことを確認して

綾小路さんを探す

そういえば生徒会長をやっているとガブリエルさんが言っていたと思い出して、近くにいた生徒に声を掛けた

『すいません、生徒会長さんはどこにいらっしゃいますか？』

するとおそらく生徒会室だと言ったその子に場所も聞いてお礼を言って

長い廊下を歩けば見えてきた大きな扉

他の教室のドアとは少し違うそれに、ゴクリと小さく息をのんでノックした

いきなり訪れて迷惑じゃないだろうか

あげると言われた物をわざわざ返しに来るなんて失礼だと思われるかもしれないと嫌な予感が過る中、「はい」と聞こえた声

『し、失礼します……』

ガチャリと重い扉を開ければ、そこには

『きゃあっ！す、すいません！』

上半身裸の綾小路さんの姿に思わず扉を閉めてしまった

いけないものを見てしまったとドキドキと揺れる心臓に

何故あんな格好を……と思えば筋トレしていたような

なんてタイミングが悪いんだと自分を責めて、改めてまた来ようかなと思った矢先

ガチャリと開いた扉に振り向けば綾小路さんがいて

「すいません。驚かせてしまって……まさか貴女だったなんて……」

着物姿の彼がいた

『い、いえ。私がタイミングが悪いばかりに』
「今日はどうしたのですか？まさか僕に会いに来てくださったのですか？」
『はい』

そう言えば驚いた顔をした彼にやっぱり突然過ぎたのかもしれないと、すぐに着物の入った袋を差し出して

『これ、返しに来ました。ありがとうございました』

頭を下げた

「……これは、貴女に差し上げたのですよ」
『いえ、こんな高価なものいただけません』
「でも」
『お返しします』

半ば強制的にそれを押し付けて、長居は悪いなと去ろうとすれば

「待って！」

掴まれた手

「もう、行かれてしまうのですか？」
『はい。突然お邪魔してすいませんでした』
「もしよろしければ、少しお時間いただけませんか？」
『え、でも授業とか――』
「僕はまだキミと一緒にいたい」

きゅっと握られた手と真剣な瞳に心臓がドクリと鳴った