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久遠side


『え、えぇ!?』


数秒遅れて大声を出した後口に手を当てたAは、ここが図書室だと気付いて小さくなった


「まさか知らなかったとは」
『え、だって……そんなこと聞かないですし』
「まぁそうだな。向こうもわざわざ話さないだろう」
『え、ということは奏さんと尊兄は兄弟ってことですか?』
「あぁ。異母兄弟というやつだ」


納得しているのか何度も首を縦に振って「だから京極家に」と自分の中で解決しているようだ


「以前、奏が何故自分の家に養子に来なかったのかと言っていたよ」
『え?あー…私も朱雀さんから聞いたんですけど、私の母の最期の願いが私に温かい家庭を、だったそうです』


そう言った彼女は奏のお父様に奏も父しかいないということを聞いたと続けた

確かに、京極家は兄弟も多く温かい家庭というのには相応しいだろう


『ずっと母と二人だったので、騒がしくて最初は驚きましたけど』
「想像がつく」
『でも、朱雀さんがいきなり来た時にはびっくりしたなぁ』
「キミは奏のお父様を知らなかったのか?」
『はい。だから最初は怪しい人だと思いました。でも母のことを贔屓にしてくださっていたお客さんだったと言っていて』


確か俺の調べたところによると彼女の母は夜の仕事をしていた

客と店の女という関係だったのだろうか


『私のことも母から聞いていると言っていたんですけど、今考えたらちょっと危なかったですよね』


苦笑いする彼女に、俺の思考は一つの疑問が浮かんで

本当に、それだけ……?

それだけで彼女の面倒を見るものなのか……?


『あ、チャイム』


すると聞こえてきたチャイムの音に、それは昼休みの終わりを告げるもので


『すいません、久遠さん全然読めなかったですよね』
「いや、いいんだ」


彼女と一緒になって立ち上がると図書室を出た


「今日は部活だって言っていたな」
『はい。製菓部なんですけど何を作るか楽しみなんです』
「得意なのか?そういうの」
『得意、というか好きです』


そう言って微笑んだ彼女にドキリと心臓が揺れて


「そ、そうか」
『あ、じゃあ私こっちなんで』
「あぁ」


小さく頭を下げてから去って行った彼女の背中を見つめていた

▽ 朱雀奏→←・



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成田(プロフ) - 千さん» はじめましてこんばんは!凄く好きだなんて嬉しいコメントありがとうございます!最近更新がゆっくりでして、お優しい言葉とても嬉しいです。やっと2が終わり、3に続けることができましたのでまたお時間ある時にでも読んでくださると嬉しいです! (2020年6月14日 1時) (レス) id: 5763570508 (このIDを非表示/違反報告)
(プロフ) - 凄く好きで読んでいます。楽しみに待ってますので熱中症などに気をつけて頑張ってくださいね。ゆっくりで大丈夫ですので待ってます。 (2020年6月13日 9時) (レス) id: 5f39613bed (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - みきさん» みきさんコメントありがとうございます!クッキーのくだりもありがとうございます!そう言っていただいて嬉しいです☆そして今日は誰と何をする?も読んでくださってるんですね!凄く嬉しいです!こちらこそ嬉しいコメントありがとうございます!とても活力になります! (2020年4月19日 0時) (レス) id: d5fb161253 (このIDを非表示/違反報告)
みき - クッキーを貰った奏様と兄弟には笑わせてもらいました(^^)今日は誰と何をする?も楽しませてもらっています。ステキなお話ありがとうございます♪ (2020年4月18日 23時) (携帯から) (レス) id: 28e8727e1e (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - みきさん» はじめまして嬉しいお言葉ありがとうございます!どう出会わせるか色々と考えたのでとても嬉しいです!毎日がドキドキな主人公さんが今後どうなるか楽しみにしていただけたらなと思います! (2020年3月23日 23時) (レス) id: d5fb161253 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:成田 | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2019年7月19日 22時

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