▽ ページ21
奏side
「奏、どうした」
いつものように車に乗って学園へ向かっていると誠一郎がそう言った
「いや」
「何か考え事か?」
「まぁ……」
「どうした」
「今日転校生が来るみたいだよ、うちに」
そう、昨日父から電話があったんだ
“Aちゃんという可愛い女の子が転校してくるから守ってやってくれ。よろしく頼むな”と
「はぁ、それで?そのAさんと奏のお父様との関係は?」
「よくわからない。忙しかったみたいですぐに電話が切れてしまったから」
「そうか」
「お父様も本当に気まぐれな人だ」
「奏様、もうすぐ学園へ着きます」
「あぁ」
父の考えている意図はわからなかったけど、とにかく彼女を見守らなければならないことは確かだ
学園に着くといつものように挨拶を交わして園内に入って
授業を受けながら、顔がわからない彼女のことをはたして見つけることができるのかと考えていた
けれど――
「奏、あの子だ」
午後の休み時間に誠一郎が放った言葉の先にはぎゅっと教科書を握りながら歩いている子がいて
「君が、Aさん?」
近付いてそう言えば振り返った彼女は、とても綺麗な子だった
父とどんな関係があるかはわからないが自己紹介をして
僕の話を聞いて驚く瞳に、深々と頭を下げて去って行った姿
ただ
「京極、A」
その名前だけが引っ掛かった
「奏様。京極って、あの玄武高専の」
「あぁ、でももしかしたら同じ名前だけなのかもしれないし」
「調べてみるか」
「うーん……そうだね」
彼女のことを何も知らないのに勝手に調べるなんて少し気が引けたけど、京極尊人と同じ苗字を持つ彼女のことが少しだけ気になった
651人がお気に入り
この作品を見ている人にオススメ
「オリジナル」関連の作品
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
成田(プロフ) - 綾瀬さん» 嬉しいお言葉ありがとうございます!これからも頑張りますので、また読みに来てくださると嬉しいです☆ (2020年1月3日 20時) (レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
綾瀬 - 毎回とても楽しみです。頑張ってください (2020年1月3日 19時) (レス) id: 006049a680 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 滴さん» こんばんは。ご指摘ありがとうございます!「ら」が抜けていましたね!直しました! (2019年10月19日 22時) (レス) id: d5fb161253 (このIDを非表示/違反報告)
滴 - こんにちは(*^^*) かなりお久しぶりです(笑) 物語読んでいて気が付いたのですが...。 ep.4 Team奏▽ページ20のここの部分 何これ、私もはけた方がいいのだろうかと頭の隅でそんなことを考えなが応えれば これ正しくは考えながらではないんでしょうか? (2019年10月17日 12時) (レス) id: fa78cdaff1 (このIDを非表示/違反報告)
成田(プロフ) - 滴さん» こんばんは。コメントありがとうございます、読んでいただきありがとうございます!本日更新致しましたので、また読んでくださると嬉しいです★ (2019年6月2日 22時) (レス) id: 9a366f7078 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ