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『...で、そのあとしっかり有岡くんとは別々のタクシーで帰りましたとさ。』


真菜「うぇ、まじ?!」








.



ベッドにうつ伏せの状態のまま、
真菜は勢いよく顔を
こっちに向ける。





枕を膝に抱いて頬杖をつく私は、
彼女驚いたカオが面白くて
つい口元が緩んだ。







『まじよ、まじ。』

真菜「初音Aに無理なことなんてあんのね〜」

『真菜、私の事どんな奴だと思ってたの』

真菜「や、だって男の人と2人で夜に会ってなーんにもないなんてあんたに有り得んのかと思ってさぁ?」







...しょうがないじゃない
有岡くんに思いっきりで拒否されたんだから。





しかもあの後、真菜の話で盛り上がってしまった。






不穏な空気になったのはあの一瞬だけで、
そのあとは真菜と話す感覚に近かった。



呑み込まれるように
その雰囲気に溺れて、彼を落そうとしていたことなど忘れていたのだ。








笑顔で有岡くんと別れたあと、
急にイライラしだした私は
気づけば真菜の家のインターホンを鳴らしてて、









真菜「狙った男は逃がさない、神出鬼没の大泥棒でしょ〜?...うぇっ?!」









ぼぉんって鈍い音に
漏れた真菜の間抜けな声。


投げつけた枕はよほど威力が強かったのか、彼女の顔に1秒間くらいくっついたまま床に落ちた。







『あはは!あー、ちょっとスッキリしたー!』







満面の笑み、
勝ち誇った笑い、
浮かんだそれは強がりなんかじゃなくって、
なんだか楽しかったんだ。









真菜「ちょっと〜!今の枕投げって威力じゃないんだけど!」

『うっさいな〜全部真菜のせいでしょー!うわっっ』





瞬間顔面に衝撃がきて、
ぼとりと枕が床に着地した瞬間にうつったのは、







口角を思いっきり上げた真菜。

.




.





真菜「ふふ、いーよ、しよっか?枕投げ!」









あーあ、なんでかな。





"俺、ずっと...真菜のことが好きなんです。"





なんて言われちゃって、
完全に真菜に敗北したっていうのに









私の全部を彼に否定されたって言うのに、
こんなにも清々しい気分がするのはなんでだろう。









いい大人になった私達は
深夜2時に始まった戦争に力を込める。

こんな日も悪くないななんて、言葉にはしないけれど。





.

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himawari(プロフ) - 有岡担さん» 1年越しのレス失礼致します。ありがとうございます!とても嬉しいです!まだHey! Say! JUMP好きですか?良かったらまた見てくださいね! (2021年11月2日 23時) (レス) id: bbb7ea1a79 (このIDを非表示/違反報告)
有岡担 - はじめまして!あの、このお話を見たときにもう最高かと思いました!続きも待ってます。 (2020年7月31日 16時) (レス) id: a06e75bb6c (このIDを非表示/違反報告)
himawari(プロフ) - マリナさん» マリナさん、コメントありがとうございます!頑張ってかきたいと思います! (2019年1月31日 19時) (レス) id: 9a53dee1e8 (このIDを非表示/違反報告)
マリナ(プロフ) - 初めまして!一気に世界観にハマってしまって主人公ちゃんの幸せの続きが気になりました!更新待ってます! (2019年1月30日 4時) (レス) id: bbedea094b (このIDを非表示/違反報告)
himawari(プロフ) - maimaiさん» ありがとうございます!普段は読まないのに、読んで下さってるっていうのは本当に嬉しいです!!つい更新してしまいました...! (2019年1月21日 8時) (レス) id: 9a53dee1e8 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:himawari | 作成日時:2018年8月25日 21時

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