【REBORN!】幻のアルコバレーノの波瀾万丈な日々。２【ヴァリアー編】

標的53 ページ12

どおんっ





「！お前…」



「A！！」



「あのバカ…！」



『…勝手なことすんなよ。壊されたいの？』





再びAはおしゃぶりを握りしめ、ジャックを守るように立ちはだかっていた。



おしゃぶりから発せられた光がシールドになってモスカの攻撃を簡単に防ぐ。

モスカが攻撃をやめるとAも手を下ろした。





「…なぜオレを助けた」



『あんたにはまだ死んでもらっては困る。
ずっとジャックを探していたんだから。いや、葉月 大雅(たいが)といった方がいいかな』



「！」



『とにかく僕はこいつを死なせるわけにはいかない。

S・スクアーロ、ジャックは預かった。何かしらの礼はするとザンザスに伝えてくれ』



「お、おう…」





Aは「女に担がれる趣味はねえ！」と抵抗するジャックを無視して担ぐ。

オレたちやヴァリアーたちも呆然とする中、Aはこちらにも視線を向けた。





『ツナ、この光のリングはボンゴレリングであってボンゴレリングじゃない。
つまりこのリングだけは勝っても無意味なものなんだ』



「えっ、あ、そうなの…？」



『その代わり勝負に勝ったらどちらが勝とうと光の守護者にならないといけない。
このリングの適任者は僕だけだから返してもらうよ』



「う、うん…」





突然のことにまだ頭がついていかない。

でもAが光の守護者に選ばれたということだけはわかった。





『じゃあね、みんな。後の戦いは任せたよ』



「あっ、A！ジャックを連れてどこ行くの！？」





オレの呼びかけには答えずジャックを背負って並中を出て行った。

Aの考えがわからないオレたちは混乱したまま家路についたんだ。

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