84-1:セクタムセンプラ ページ42
日本へ戻ってから1週間程経ったある日の深夜2時過ぎーーー真緒は揺さぶられ、起きた。
「…っ…せいりゅ、う…？」
青龍『大量出血をおこした』
「え、誰に…？何処、どういうこと？」
青龍『男子トイレだ。ハリー・ポッターの呪文で』
早口で青龍が訴える。
絹の寝間着のまま、真緒はゆらりと立ち上がった。
「…どの、トイレ？」
青龍『……わからない』
真緒は青龍の腕に手を乗せた。
「連れて行って」
真緒が言うが早く、目の前には血の海が広がっていた。
セブルスが突然現れた真緒と青龍を目を見開き、一瞬見つめたが呪文を唱えることをやめない。
ハリーは愕然とその光景を見ており、マートルが咽び泣いている。
この、原作でもあった光景は、実際にみると映画よりも凄惨だった。
セブルス「医務室に行く必要がある。すぐにハナハッカを飲めば傷痕は避けられるかもしれん」
セブルスがドラコを抱え上げて立たせた。
「連れて行きます」
セブルス「…ではミス土御門。頼もう、我輩はポッターに話がある」
血塗れの、意識の混濁したドラコに駆け寄り、彼を抱きしめるように抱えた。
力のない身体は重いが、青龍に天界に戻るよう指示して、ドラコと共に医務室へと瞬時に移動した。
「マダム！ハナハッカを用意してください！それに造血薬も、急ぎでお願いです！」
だき抱えていたことで白い絹の真緒の寝間着も血塗れで、マダムを大層驚かせたようでホグワーツに何故いるのかも聞かれずにすぐさまベッドへと案内された。
指を鳴らしてドラコをベッドへ移動させた。
真緒はバタバタと駆けていくマダムを確認して、ドラコのカッターシャツのボタンを急いで開いて、明らかな傷痕に顔を歪めた。
マダム「さあ！退きなさい、貴女は退いて」
マダムに押しのけられ、真緒はゆらゆらと側にある椅子へと座り込んだ。
蒼白なドラコは既に意識は手放している。
真緒は静かにその横顔を見つめた。
セクタムセンプラ、だーーー何故思い出せなかったのか、額に手をやって真緒は自分に苛立った。
とにかく無事で良かった、真緒は大きく息を吐いた。
暫くして、マダムが真緒に向いた。
マダム「一通り診ましたが、恐らくもう大丈夫でしょう。初動対応が良かったようです」
「スネイプ先生です。お礼を伝えておきます…目を覚ますまで側にいても？」
マダムは真緒の言葉に少しだけ迷ったようだが、頷いた。
マダム「ただし、煩くはしないこと」
「勿論です」
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はっさる(プロフ) - M.Sさん» はい！無理せずに頑張って下さい！ (2019年9月17日 12時) (
レス) id: 0296957bfe (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - はっさる様:ありがとうございます！そんな風に言って頂けるととても嬉しいです(^^)どんどん物語も後半に入っていきますが、引き続きお楽しみ頂ければ幸いです！ (2019年9月17日 12時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
はっさる(プロフ) - いきなりのコメント失礼します！毎回更新されるのが楽しみです！夢主の設定や物語の進め方がとても好きです！毎回更新を楽しみにさせてもらってます！これからもご自身のペースで更新頑張って下さい！番外編の更新も楽しみにしてます！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 0296957bfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M.S | 作成日時：2019年8月23日 18時
