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真緒への気持ちが失われていないと知った青龍の胸中は複雑だった。
闇祓いという、ドラコと対極の道へ進む真緒と闇へと落ちる彼とが相容れるわけがない。
しかし、あの左腕の印が刻まれ、更に何らかのーー恐らくはダンブルドアの始末という明らかに荷が重すぎる使命を背負ったドラコを真緒が放っておくとも思えなかった。
そして何より、ドラコは悪い人間ではないというのが青龍の見解だった。
彼は昔から貴族の坊ちゃんで、両親のことが大好きで、真緒のことも大好きな、臆病で、根の優しい少年に違いなかった。
父親も決して悪人ではないーーー純血主義で人の上に立ちたいーーしかし何よりも一族を、家族を守りたい男。
青龍も、彼らを救いたいと願う真緒の気持ちが分からない訳ではなかったが、ドラコがベッドで魘されながら言った言葉で考えは180度変わることとなる。
＊
深夜。
闇祓い本部で、適性試験を受けて気力も体力も消耗しきった真緒の元に、青龍は現れた。
「あの…見ての通り、疲れてるんだけど…」
話すことすらしんどい、と言いたげな真緒を一瞥した青龍は彼女の希望は無視して口を開く。
ドラコの寝言の内容は、聴いてしまった以上無視出来ない内容だった。
青龍『…ドラコの受けた命令は2つある』
「…2つ？」
青龍『1つはこの間の内容だ』
青龍はみなまで言わず、続ける。
青龍『もう1つはーー…真緒・土御門を闇の帝王の元に連れてこい、だ』
真緒は驚いたように目を見開いている。
私を、と小さく呟いた。
青龍『ドラコから手を引けーー…自分の身を守れ。彼奴の監視はする、だがそれはお前を守る為だけだ』
青龍がきっぱりと言い切ると、真緒は首を振る。
先ほどの疲れが嘘のように、だらしなく座っていたのを立ち上がって青龍に向き合う。
「私を連れてこい、って命令が実現出来なかったらどうなるか確認して。それと、私を連れてきてどうしたいのかもーー…ドラコ以外の周りも探ってくれて構わないわ」
青龍『……』
「行きなさい」
この短期間で、主としての威圧感が数段上がっている。
彼女の言霊の強さは、以前までの比ではない。
青龍は半ば強制的にその場所から締め出され、ドラコの元へと飛ばされた。
マルフォイ邸では、ベラトリックスがドラコに閉心術を教えていた。
彼はどうやらその手の術の才能があるらしく、えらく褒められていたが、本人は嬉しくもなさそうにその言葉を受け流していた。
80(終)
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はっさる(プロフ) - M.Sさん» はい！無理せずに頑張って下さい！ (2019年9月17日 12時) (
レス) id: 0296957bfe (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - はっさる様:ありがとうございます！そんな風に言って頂けるととても嬉しいです(^^)どんどん物語も後半に入っていきますが、引き続きお楽しみ頂ければ幸いです！ (2019年9月17日 12時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
はっさる(プロフ) - いきなりのコメント失礼します！毎回更新されるのが楽しみです！夢主の設定や物語の進め方がとても好きです！毎回更新を楽しみにさせてもらってます！これからもご自身のペースで更新頑張って下さい！番外編の更新も楽しみにしてます！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 0296957bfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M.S | 作成日時：2019年8月23日 18時
