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試験前日の夜。
青龍を呼び出した真緒は、静かに向かい合っていた。
「シリウスは、ベラトリックス・レストレンジの呪文が直撃した衝撃で、ベールに飲み込まれて死ぬーー呪文は死の呪文ではなかったはず…だから、貴方は呪文が直撃したシリウスを受け止めて、すぐにホグワーツの医務室へ移動して欲しいの」
シリウスを家から出さぬようにしたり、早々に守ってしまうことで他の誰かが代わりに死ぬーーーそれが真緒が一番懸念していることだった。
その為、出来る限り原作に忠実に進めることに決めた。
青龍『…顕現せずに、シリウス・ブラックが胸に呪文を浴びた瞬間に連れ出せば良いのだな？』
念押しするかのように青龍が聞き返す。
「ええ。未玖やハリーが魔法省に行ったら、そのタイミングで貴方もシリウスの側にーーまあ…その時は私もきっと一緒に行くと思うけど…」
ハリーの閉心術についてはもう望み薄と判断した。
勿論、ハリーが夢を見たときに魔法省行きを止めることを試みるつもりだが、ハリーは1人でも行くのではないかという危惧は頭を離れない。
青龍『…御意』
＊
NEWT試験が始まった。
双子がいなくなったことで真緒も含めた4人は落ち込んでいたが、幸か不幸か試験がそれを忘れさせてくれた。
リー「やっと半分！」
アリシア「んもう、リーってば…私達はまだ半分以上あるわ」
水曜日の薬草学の試験を終え、リーはぐっと伸びをして、夕食を口に運ぶ。
アンジー「真緒、大丈夫？」
「え？」
アンジー「珍しく険しい顔してるから…試験でそんな顔になることあんまりないのに」
アンジェリーナに顔を覗き込まれ、視線を上げるとリーとアリシアも心配そうに真緒を見ている。
「…大丈夫、考えごとよ」
3人に笑いかける。
アリシア「…何か、出来ることがあったら言って」
眉を下げて言うアリシアに、真緒は静かに頷いた。
「今は大丈夫ーー…もう少ししたら、お願いする」
真緒は3人に再度、微笑みかけて目の前の食事に視線を移した。
何かを、忘れている。
記憶の欠片が零れ落ちているーーそれが、大きいことか小さいことかも分からない。
真緒はもやもやが晴れないまま、3人に声をかけて先に自室へと戻ることにした。
アリシア「…本当に大丈夫かしら」
アンジー「あの子の性格的に、向こうから言わない限りどうしようもないからな…」
リー「ま、必要なら言ってくれるたろ」
リーの楽観的な口振りに、2人は冷たい目を向けた。
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はっさる(プロフ) - M.Sさん» はい！無理せずに頑張って下さい！ (2019年9月17日 12時) (
レス) id: 0296957bfe (このIDを非表示/違反報告)
M.S(プロフ) - はっさる様:ありがとうございます！そんな風に言って頂けるととても嬉しいです(^^)どんどん物語も後半に入っていきますが、引き続きお楽しみ頂ければ幸いです！ (2019年9月17日 12時) (レス) id: ff3e6ddaf7 (このIDを非表示/違反報告)
はっさる(プロフ) - いきなりのコメント失礼します！毎回更新されるのが楽しみです！夢主の設定や物語の進め方がとても好きです！毎回更新を楽しみにさせてもらってます！これからもご自身のペースで更新頑張って下さい！番外編の更新も楽しみにしてます！ (2019年9月14日 0時) (レス) id: 0296957bfe (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：M.S | 作成日時：2019年8月23日 18時
