(ハリポタ子世代)強さが欲しい (ページ49)

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踊り終えると、ドラコは満足気に息を吐いた。

「本当に、エスコートが上手なのね。とっても踊りやすかった」
ドラコ「当然だっ、父上に教わったからな」

可愛いなと真緒は微笑んでドラコの頭を撫でる。
すると、怪訝な顔で手を払いのけられた。

ドラコ「子ども扱いをするな」
「あら、そんなつもりじゃなかったわ」

気を悪くしたなら謝る、と真緒が言うと、ドラコはなんとも言えない顔をした後、力なく首を振った。

ドラコ「君はーーー今日、とても楽しそうだった」
「えぇ、楽しかったもの」

ドラコ「そうじゃなくて！ーーーっあの中に、好きな奴でもいるのかい？なんだか、君はいつもより愛想が良かったし、見せつけるみたいに色んな奴と踊ってた」

そんなドラコの問いかけに、真緒は少し驚く。
彼は、かなりの観察眼を持っているようだ。

「見せつけていたのは強ち間違いじゃないわ。ただ相手は貴方のお父様だけど」

何だって、一体どうして…とドラコは驚く。

観察眼は持っているらしいが、相手と理由までは分からなかったらしい。

「貴方を失いたくないから」

グリフィンドールに入ったことで、ドラコと関わることを禁じられると考えた。だから、スリザリン生との親交を深めておき、このダンスパーティーを利用して、私に寮同士の諍いは影響しないことを見せつける、その為の場だったと簡単に説明した。

ドラコはあんぐりと口を開けて驚いている。

ドラコ「ーーーー君、意外と狡猾なんだな」
「失礼しちゃうわ」

ドラコ「ありがとう」

僕も、君を失いたくなかったんだーーー
ドラコは俯きながら、小さな声で呟いた。
真緒はそんなドラコを優しくハグして、お休み、と自室へと戻って行った。

(いつも君は僕よりずっと大人だ)

6(終)

#パーティー出席のスリザリン生は(作者が)公式な年齢を知らない子がほとんどな為、物語では独自に先輩、同級生を設定したので注意
#next第1部のエピローグ、クリスマスの朝をおまけ程度に。