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ドラコは圧倒されていた。
ダンスパーティーが始まる前から、真緒は同年代の男の子達から引く手数多で、彼女もとても楽しそうだ。
ドラコには、その表情が、自分とといる時とは違う大人っぽい笑顔に見えた。
彼の瞳に似た薄い水色のドレスは彼女にとっても似合っていたし、ドラコからしたらカナリアのような妹と違って彼女はまるで地上に舞い降りた天使だったーーー
未玖「あっ！ドラコだ〜！」
「なんだ、君か」
未玖「お姉ちゃんと踊れなくて悔しいんでしょ」
「なっーーーそんなことはない！！」
図星だった。
彼女は、ドラコより年上で背の高いーー恐らくホグワーツ生と踊っていたし、自分が彼女より頭一つ分ほど小さいことで、誘い辛くて仕方なかった。
パンジー「ドラコ！！！踊りましょうよ！」
未玖に大して睨みを効かせていると、聞き覚えのある声がした。何度かパーティーで会ったことのあるパーキンソンだ。
「あ、あぁ…うん、そうだね」
マゼンタのドレスを来たパンジーと渋々踊るドラコ。近くに真緒とフリント家の息子が踊っている。
真緒「あら、ドラコ！エスコート上手ね」
フリント越しに微笑む真緒に無理やり笑顔を向けた後、ドラコは落ち込む。
僕がエスコートしたいのは君なのにーーー。
＊
ドラコと恐らくパンジーかしら、と声をかけた後に真緒は少し見つめていた。
少し元気がなさそうなのが気にかかるが、本日の彼女の目的はルシウスへのスリザリンアピールなので、きっちりとマーカスを魅了した後は次の順番のルシアン・ボールの元へと向かった。
マイルズ「真緒、良いよな」
テレンス「だな」
マーカス「本当に、スリザリンに欲しかった」
エイド「どの寮にいたって構わないさ、あの子と友達になれてダンス出来るんなら」
ルシウス「やぁ、楽しんでいるかね」
男子トークをしているところに突然主催者のルシウスが現れたものだから、全員がぴしりと姿勢を正した。
マーカス「お招きありがとうございます」
ルシウス「君達は、真緒と仲が良いみたいだね」
エイド「はい。マルフォイ氏も付き合いがあるのですか？」
ルシウス「あぁ…彼女が5歳の頃からかな」
5歳の真緒とか絶対可愛いじゃんとテレンスが呟くと、おいっとマイルズが 小突く。
ルシウス「だが、彼女はグリフィンドール…君達そのあたりは？」
弁えているのかね、という冷たさを孕んだ瞳に、皆少し怖気付いた。
その中、1人が控えめに口を開いた。
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作者名：M.S | 作成日時：2019年5月11日 16時
