(ハリポタ子世代)強さが欲しい (ページ38)

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5-1:ドラコと手紙ページ38

9月1日ーーーーー
母親にせがんで真緒の見送りに行ったドラコは、入学前から男子生徒と仲良くしている彼女の姿に何故だかイライラが止まらなかった。

僕が、3歳の時に、1番に友達になったのに。
と、つい先日まで会った記憶すら大方忘れていたにも関わらず、ドラコは大切な幼馴染を取られたかのような気分だった。

鷹守「君は、真緒のことを気に入ってくれてるんだね」

真緒の父の言葉に、はい、と素直に頷く。
彼女は、優しい。
そしてパーティーで出会う同年代の奴らや、周囲の大人と違って、変に媚びない。

ナルシッサ「ドラコも言っていたけど、クリスマス休暇はうちで預かっても構わないかしら」
リリア「えぇ、本人も喜んでいたし是非お願いしたいわ」
ナルシッサ「楽しみにしているわ。あ、クリスマスイヴはパーティーを開くのだけど、良かったらリリアと鷹守も来てはどう？」
リリア「ダンスパーティー？行きたいわ！
ねぇ、行きましょうよ？」

来る気満々の真緒の母の言葉をドラコは聞き流しながら、電車の去った方向を見つめていた。
思わずしてしまったキスを、彼女の頬の感触をふいに思い出し、思わず口許に手をやる。

(柔らかかったなーーー…それに、良い匂いがした)

ぽーっとそんなことを考えていたが、ハッと我に返って母親を見上げる。

「母上、そろそろ戻りませんか？」
鷹守「そうだね、引き留めて悪かったよ。さぁ、リリアも行こう。ナルシッサ、今日は見送りに来てくれて、本当にありがとう」

女性同士のお喋りに飽き飽きしていたらしい鷹守が即座に反応してドラコへ微笑みながら、リリアの肩を抱く。

ドラコも母親に連れられ、屋敷へと帰った。

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真緒へ

ホグワーツはどうですか？
どの寮に入りましたか？
僕は、君がスリザリンだったら良いなと思っています。
理由は、僕がきっとスリザリンに入るから。
君と同じ寮ならきっと楽しいと思う。
あの赤毛のウィーズリーの双子は野蛮だから、あまり君は仲良くしない方がいいと僕は思う。

僕も早くホグワーツに入って、勉強したい。
そしてクィディッチの選手になって、君に応援してほしいな！

ドラコ

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見送りの日から1週間。
ドラコは手紙を書いて送ろうかと迷っていたが、自分から送るのは何だか負けみたいだと送るのはやめた。

書いた手紙はくしゃくしゃと丸めて、ゴミ箱に投げ入れた。