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飛行術の授業の翌日に作られた真緒のファンクラブは本人の知らぬところでぐんぐんと会員数を伸ばしていた。
フレッド「あ〜〜どうしてクィディッチの選手は2年からなんだ」
アンジェリーナ「それ8回目。今年は諦めな」
初クィディッチの試合を観た日の夜。
余程魅了されたのだろう双子は、悔しげにお菓子を頬張る。
フレジョ「「俺達なら相手にもっと強烈な一撃を与えられるのに！」」
オリバー「それは頼もしいな」
不意に現れたのはオリバー・ウッド。
わぁっと双子は飛び上がる。
フレッド「頼むから、本人達に言わないでよ！」
ジョージ「気持ちだけは選手なだけだから！」
オリバー「ははっ、今のビーターは今年で卒業だから、来年の選手選抜で楽しみにしてるよ。他の子達もね。チェイサーやシーカーも募集しているから」
じゃあ、とオリバーが去っていく。
真緒は前世から何気に気に入っていた彼を目線だけで見送る。
仲良くなりたいものだが、いかんせん飛行術の腕前が足りないから到底叶いそうにない。
リー「なぁ、真緒って…」
「ん？」
リー「オリバー・ウッドが好きなの？」
フレジョ「「何だって！！！！」」
ケイティ「リーってば！」
アンジェリーナ「余計なことを！」
「何でそう思ったの？」
リー「え、いや…すっごい見つめてたから、試合の時も」
リーは観察力があるらしい。
思わず感心していると、フレッドとジョージが黙った真緒の肩を揺する。
フレッド「おいおい、姫、君はーーーー」
フレジョ「「ウッドがタイプなのかい？！」」
2人の大声のせいで、談話室中の視線が集まった。
好奇の視線に晒された真緒は、片眉をあげて双子を見る。
「そうね。少なくとも、場を弁えずに人の注目を集めようとする貴方達2人よりはタイプよ」
もう寝るわ、とアンジェリーナ、ケイティ、リーに告げて談話室を後にした。
フレジョ「「え、怒らせた…？」」
ケイティ「デリカシーが足りないのよ、馬鹿」
アンジェリーナ「今のは自業自得だわ」
リー(完全に余計な荒波を立てちまったな…)
＊
翌朝。
普段と違って早く目覚めた真緒は、図書室に向かった。
どうも、昨日の夜のことで双子達や他の皆と顔を合わせづらかったからだ。
特にあてもなく本棚を見ていると、おはようと後ろから話しかけられる。後ろを振り向くと、どこかで見覚えのあるーーー
セドリック「僕、セドリック・ディゴリー。君と同じ1年さ」
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作者名：M.S | 作成日時：2019年5月11日 16時
