(ハリポタ子世代)強さが欲しい (ページ21)

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まさかそんなことを言われると予想していなかったのだろう、目の前のドラコがみるみる赤くなる。

ドラコ「ぼっ、僕は！そんなつもりじゃ…」
「大丈夫、分かってるよ」

動揺して真っ赤なドラコが可愛く、私の顔の熱は無事に下がる。
気付いたら箒の先にあった手はなくなっている。

「びっくりしただけだから、ね？」

それに、乗れるようになったみたい。
と、ドラコに笑いかける。
飛ぶことから意識が離れたことで、力みがなくなったのかもしれない。

ドラコ「～～っ」

未だ羞恥心でぷるぷるしているドラコを放置して、超低空飛行でマルフォイ邸の花々の咲くカラフルな方向へと向かった。

すごい綺麗だなぁ、と見惚れていると少し強めの風に煽られバランスを崩すーーー

「っ」

ずしゃっと格好悪く転んだ。

ドラコ「おいっ！大丈夫かーーー」

慌てて駆け寄ってきたドラコが、頬を染めて顔を背けた。
小さな声であ、水色…と呟いてたのを私は聞き逃さなかった。そういえば、ワンピース。

「～～～っドラコ！！」
ドラコ「ち、違う！みてない！これは事故だ！！僕は悪くないぞ、どちらかというと僕は被害者じゃーーー」

必死に弁解するドラコ。
絶対見えたに違いない、というかワンピースで今まで見えてなかった方が奇跡なのかもしれない。
まあ、ドラコと向き合ってたから方向的に見えなかったのだろう。
黙り込んだ私に焦ったのか、ドラコがしゃがみこんで私の顔を覗き込む。

ドラコ「ーー悪かったよ」
「え？」
ドラコ「少し見えてしまった、から、勿論わざとじゃないっ！」

だから怒らないで、と続けるドラコ。
どちらかといえば私の自業自得なのだが、謝ってきたドラコに少し驚きつつ、良いよと答える。

ドラコ「そろそろ戻ろう、もう呼びにきそうだ」

私の分の箒も持ったドラコが先に歩きだす。
立ち上がって後に続くと、少ししてドラコが振り返ってきた。

ドラコ「あ。ホグワーツに行くんだから、もうちょっと大人っぽい色にしないと、からかわれるんじゃないかい」

にやり、と意地悪な笑顔で言い放ってきた。

「～～～言ったわね…！！」

前世で、映画でよくみた意地悪笑顔のドラコを追いかける。
うわぁっ、と慌てて逃げるドラコ。
折角小さいのに英国紳士だなと思っていたのに、一気にマイナスだからね、と心の中で毒吐く。

大人達と合流して、ルシウス・ナルシッサ夫妻から高そうな羽ペン一式とドラコからもバレッタを頂いて私達は日本へと帰った。