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父「それに真緒だって…闇の魔法使い達にその力を狙われるかもしれない。やっぱりマルフォイ邸に行くのはやめよう！」
母「お断りだわ。ナルシッサにも行くって返事をしているのよ、今日になってやめるだなんて」
どうやら少し前に、行く話でまとまっていたらしい。
母が折れる気配が全くないことを理解した父は、不安げな顔で私を抱き上げた。
「パパ？どうしたの？」
父「真緒、パパと約束をしてくれ。」
「なあに？」
父「これから、マルフォイっていう悪いーー 母「侮辱は許さないわ」
ーーーマルフォイっていうママの友達のお家に行く。行くんだけど、」
言い淀む父。
先ほどの会話から何となく理解した私は先を引き取った。
「陰陽術の知識とかよく分かっていないような、年相応な女の子になるね？」
父「物分かりが良い子で助かるよ、流石僕とリリアの愛娘だ」
母「心配性ね。ほら、真緒、未玖。女の子は着替えの準備をしましょう」
母に連れられ、私の着物と未玖の袴をそれぞれ選んでもらった。
私は白地に瞳と同じ深い蒼の花を中心にあしらった着物、未玖は明るい黄色と紅色の袴だ。
母「真緒は髪が伸びてきたからまとめようかしら。さぁ、こっちにきて？毛先をくるんとしてあげるわ」
「うん！」
ミーハー根性丸出しだけど、折角ドラコと初対面だし可愛くしていこう。
母はいつの間にやら藤色の訪問着とアップヘアの姿に変わっており、父も袴姿だ。
父「じゃあ、真緒は僕に、未玖はリリアに捕まって」
母「さあ、行きましょう！」
姿現しで一気にイギリスに向かった。
＊
目の前の聳え立つマルフォイ邸に目を見開いた。
未玖「おおきいねぇ」
「ね、想像以上かも」
母がベルを鳴らすと門が自然に開き、家族で屋敷の入り口へと進む。
扉が開き、ブロンドの髪の男性が出迎えてくれた。
ルシウスマルフォイだ…！と心の中で感動しながら、皆でその後ろをついていく。
ルシウス「ようこそ」
父「お招き、感謝する」
ルシウスさんの言葉のあとに父が淀みなくお礼を言うが、どことなくどちらもぎこちない。
学生時代仲が悪かったのだろうか…というか父は日本の学校ではなくホグワーツ出身？母との出会いは？と、今じゃなくて良い疑問が次々湧く。
ナルシッサ「リリア、久しぶり。会えて嬉しいわ」
案内された客間で待っていたナルシッサさんとハグする母。
どちらも美人。
ナルシッサ「ドラコ、おいで」
ドラコ「はい！母上っ」
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作者名：M.S | 作成日時：2019年5月11日 16時
