(ハリポタ子世代)強さが欲しい (ページ12)

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久々に姿をみた青龍に私の顔は綻んだ。

青龍『お前には、早い』
「青龍、抱っこ！」
青龍『人の話をきけ』

怒りながらも、私を抱き上げる青龍。
同じ目線まで私を持ち上げて、まじまじと私を見ながら言った。

青龍『随分、重くーーー「なんて？」
大きく、なったな』

何だか失礼な言葉が聞こえかけたので、目力を込めて聞き返しておいた。
青龍は少しデリカシーに欠けるらしい。

「そんなことより、指ぱちんで、やって？」

首をこてんと傾けて、青龍に満面の笑顔で強請る。
眉間の皺を深くさせた青龍が、ぱちんと指を鳴らす。
水の入ったペットボトルが傍のテーブルに現れた。

「すご～い！もっと！」

もっと、を繰り返して物を出したり引き寄せたり消したりしてもらう。
とりあえず見ていたら満足してしまい、それでお終いになってしまった為、次回に持ち越すことにした。

＊

それからさらに3年ほどの月日が流れ、私は5歳、妹も3歳になった。
未玖は年相応に育ち、いつも私の後ろについてくる可愛い妹になった。

指ぱちんについては、結論から言うとこの3年の月日でモノにしたというところだ。
日本ではイギリス魔法界と異なり、杖ではなく、自分の身の回りの道具を元に術を行使するようだった。
勿論、道具ではなくお爺様や私のように指を鳴らしたり、口笛、拍手等身体のどこかで術を行うパターンもあるが少数派らしい。

因みに私自身は今のところ、指で術を、亡くなったお婆様の形見の扇子で風を操ることができると分かっている。

そして今、我が家では珍しく両親が口論になっていた。

母「何故、反対なの？」
父「いけ好かない奴だよ。僕は嫌だ」
母「でも折角、招待してくれているのよ。いいじゃない、何の悪意もないわ」

話題の渦中はマルフォイ家へ行くか否か。
どうやら母と、ドラコの母のナルシッサさんが仲が良かったらしい。
長くヴォルデモート側についていたマルフォイ家を父はどうも好まないといったところだろう。

未玖「どうして、けんかしているの？」

果敢にも、何も事情を分かっていない未玖が切り込んだ。

父「少なくとも、未玖を連れて行くのは駄目だ。まだ3歳だよ」
母「ナルシッサの息子のドラコも3歳よ！同級生になるからって話をしていたのに…」

ドラコ、2個下なんだ…。
原作ではまあまあドラコが好きだった私は軽くショックを受けながら話を聞いている。