た べ る こ と - 1 ページ8
side A
Aちゃんが入院してから約2日が経過した。
急な環境の変化で戸惑いもあるのか、全然コミュニケーションがうまく取れない。
初めて会ったとき、笑ってくれたから人懐こくてかかわりやすい子なのかなって思ったけど全く違った。
被虐待児って聞いたけど、俺自身被虐待児の子とかかわるのは初めてだし、看護の授業の一環でそういうことも習ったといえば習ったけどそれはあくまでもマニュアルにしか過ぎない話。
十人十色っていう言葉があるように、その子にはその子のためのその子にあったケアがある。
マニュアル通りっていうわけじゃないってこと。
でもAちゃんを守ってあげられるのは俺たちしかいないから、こんなところでめげていられない。
食事の時間になりワゴンが病棟に来ると、食事を持ってAちゃんの病室へと向かう。
「Aちゃーん、ご飯の時間だよー。」
音に敏感だっていうのもわかってたから、静かに扉を開けて、そっと声をかけたつもりだったんだけど、俺を見るたびに目に涙をためて今にも泣きだしそうなAちゃん。
俺を警戒してるってことだよね。
何か自分に対して痛いこととか嫌なことをされるんじゃないかって思っちゃってるんだ。
昨日帰って、おーちゃんにそういうのを詳しく聞いて自分なりに調べてこういうときはどう対処したらいいのかって考えた。
「Aちゃん、大丈夫だよー。怖くない怖くなーい...。」
サイドテーブルに食事を置いて、涙を流してるAちゃんの目線に合わせて屈んでそっと声を掛けながら涙をぬぐってあげる。
目尻に触れたときに、びくっと体を震わせたけど「大丈夫、だいじょーぶ」って優しく声をかけ続けて点滴の管に引っかからないように、そっと抱き上げた。
きゅっと胸元に引き寄せてあげて、背中をさする。
暫くこうしてると、段々とさっきまで動いていた肩の動きが落ち着いてきて、それとほぼ同タイミングでちゅっちゅと指を吸い始めたAちゃん。
大分落ち着いたかな？
目線を落とすと、小さな手が俺が着てる白衣を強く握ってて、なんだか嬉しくなった。
一気に距離が縮まったっていうそんな感じがして。
なんて思ってると、小さな寝息が胸元から聞こえてきて、そっと顔を覗くと指をくわえたまま寝ちゃったAちゃん。
折角寝たのに起こすのも可哀想だし、ご飯はまた後でだね
「ゆっくり寝てね。」って寝かせて布団を掛けて一旦病室から出た。
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羽苡(プロフ) - ゆりりんさん» ゆりりんさんこんばんは(.ﾟーﾟ)あら、もう1人同士がいてくださった嬉しい(´･∀･`)のんびりですがこれからもよろしくお願いします！ありがとうございました(｀･3･´) (2016年7月4日 23時) (
レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
羽苡(プロフ) - もちふくさん» ありがとうございます(｀･3･´)内面が好きというのもあるんですが私自身が外面的なことを描くのが苦手というかちょっと書いてて、ん〜...ってなっちゃうんで(苦笑)共感してくれる仲間だいてよかった笑ありがとうございました(*'◇') (2016年6月24日 22時) (レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
もちふく - わたしは今の感じが好きです！ちなみにわたしも内面派なので！！ (2016年6月24日 1時) (レス) id: c69f9f2e29 (このIDを非表示/違反報告)
羽苡(プロフ) - ゆりりんさん» リクエストありがとうございますﾉﾉ ｀∀´ﾙ承りました！更新まで今しばらくお待ちくださいませ(.ﾟーﾟ) (2016年6月19日 20時) (レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
憂依(プロフ) - くまさんさん» ありがとうございます〜(´･∀･`)更新は本当に遅いですが更新したときはまた是非来てくださいね〜(｀･3･´) (2016年5月14日 23時) (レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽苡 | 作成日時：2016年5月7日 21時
