しきりに降る雨の中で No side ページ2
ザーザー...
今朝から降り続いた雨は、今もなお止むことを知らないように振り続けている。
午前3時。
朝日がもう少しで昇るか昇らないかの境目。
雨が降ってるので朝から日差しを見ることはあきらめた方がよさそうだ。
そんな中、道端に1人、ボロボロになった服を着て、足には何も履かず、寒さのせいで唇の色と爪の色は紫で、ただ小さくぶるぶると雨の中震えている少女がいた。
氷野A 3歳。
もうじき4歳になる。
できちゃった婚で生まれた、つまり周りに望まれないで生まれた彼女は、母親の優美からろくに面倒を見てもらえることもなく、いつも優美が連れている男たちから暴力を振るわれるほどの扱いだった。
身体的虐待は勿論のこと、優美から浴びせられる罵声をはじめとする心理的虐待。
食事もろくに与えてもらえず、何も教えてもらってない排泄すらまともにできない、つまりは育児放棄。
Aにはもう1つ、大きな問題があった。
失声症といい、気付いた時から声が出せないのである。
当然言葉が話せなければ自分の意思を伝えることだってできないし、助けてと叫ぶこともできない。
そのため、虐待だと疑われる代表的原因の1つ、家から聞こえる乳幼児の泣き声、というものがなかった。
だから近所に人がいても怪しまれることなどは決してなかった。
しかしそんな少女が何故こんな雨の中外でこんなひどい格好でいるのか。
優美に追い出されたから。
いつものように優美は自分のお気に入りの男を連れて毎日を楽しんでいた。
仕事は風俗店で働く大人気スタッフ。
男なんていくらでもできた。
いつもは相手の家に行くのだが、今日は何故か自分の家らしい。
帰宅と同時に目に入ったAの姿。
「邪魔よ！！これから凱くんとするんだから！今すぐ出てきなさいよ！！」
玄関先で優美の怒号が響く。
小さなAには意味が分からず、ただ久しぶりに大好きな母親が返ってきたことで嬉しさがこみあげ口を動かし、母親を求めて手を差し伸べた。
「やだっ、気持ち悪いっ！！あんたなんかいらない！！」
抱き上げずに、そのまま服の襟元を引っ張り、ぽいっとまるでゴミを投げるかのように、優美はAを家の外へ追いやった。
コンクリートに体を打ち付け、膝やあらゆるところにできた擦り傷。
Aはただ、ぼーっとするしかなかった。
ち っ ち ゃ な 女 の 子 - 1→←憂依さんから 5.7
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羽苡(プロフ) - ゆりりんさん» ゆりりんさんこんばんは(.ﾟーﾟ)あら、もう1人同士がいてくださった嬉しい(´･∀･`)のんびりですがこれからもよろしくお願いします！ありがとうございました(｀･3･´) (2016年7月4日 23時) (
レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
羽苡(プロフ) - もちふくさん» ありがとうございます(｀･3･´)内面が好きというのもあるんですが私自身が外面的なことを描くのが苦手というかちょっと書いてて、ん〜...ってなっちゃうんで(苦笑)共感してくれる仲間だいてよかった笑ありがとうございました(*'◇') (2016年6月24日 22時) (レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
もちふく - わたしは今の感じが好きです！ちなみにわたしも内面派なので！！ (2016年6月24日 1時) (レス) id: c69f9f2e29 (このIDを非表示/違反報告)
羽苡(プロフ) - ゆりりんさん» リクエストありがとうございますﾉﾉ ｀∀´ﾙ承りました！更新まで今しばらくお待ちくださいませ(.ﾟーﾟ) (2016年6月19日 20時) (レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
憂依(プロフ) - くまさんさん» ありがとうございます〜(´･∀･`)更新は本当に遅いですが更新したときはまた是非来てくださいね〜(｀･3･´) (2016年5月14日 23時) (レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：羽苡 | 作成日時：2016年5月7日 21時
