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呼吸をとにかく安定させようと大きく息を吸ったり吐いたりを繰り返す。
軽かったせいか、呼吸自体はすぐに安定した。
ほっと一息したと同時に扉が開く。
「こんにちはっ、Aちゃん」
来たのはピエロのお姉さんとおじさん。
2人とも真っ赤なお鼻をつけて、おじさんはハーモニカ持ってる。
「Aも元気そうだしずっと1人は嫌だもんね!」
って後ろでにこにこしてる相葉ちゃん。
相葉ちゃん...!!
ピエロさんは私のベッドの近くにやってきて「今日は〜」って言いながら、風船を出したり、楽器を出したり折り紙を出したり、いろいろしてる。
この前は確かタンバリン叩いた気がする。
「あれー、袋から出てこないー!!Aちゃん手伝って!この紐を引っ張れば多分出てくると思うんだけどー...」
おじさんピエロから紐をはいって渡されて、言われたとおりに紐を引っ張る。
ぐって引っ張ってみると、すぐにするすると出てくる何か。
「あれ?何か出てきたぁ!」
「...!!」
カラフルなお花が次々と出てきて、それを見たお姉さんピエロが「おぉー、Aちゃんすごーい上手!!このピエロさんよりすごいよ!!」って拍手をしてくれて、連なったお花の紐と紐同士を結んで「じゃーん、お花のネックレスー!」って私の首元につけてくれた。
すごく、可愛い。
「いいじゃん、Aにすっごく似合ってる!!やっぱりピンクは女の子って感じする〜」
いいねってグッと親指を立ててる相葉ちゃん。
そのあとは、風船で犬とかお花を作ってもらったり、一緒に折り紙をしたり...
さっきのことも全部忘れちゃうくらいには楽しかった。
熱もなんだか下がった気がした。
ほら、病は気からっていう言葉もあるくらいだし
15分くらい遊んで「Aちゃんのお熱が早く下がりますように〜!!」って2人に祈ってもらって、ピエロさんたちは病室を出て行った。
病室の扉まで「ありがとうございましたー!」とお見送りに行った相葉ちゃん。
ひらひらーって人懐こく手を振り私のところに戻ってきた。
「はい、熱測ってみて!」
体温計を渡され、おとなしく挟めた。
「ねー、遊べてよかったねー!」
私よりにこにこしてる相葉ちゃん。
体温計を挟んでるから書くのは無理で、口パクで「ありがと」って伝えた。
「どーいたしまして!折角自分は元気なのに遊べないのは嫌だもんねー!」
って。
やっぱり相葉ちゃんが私の気持ち1番わかってくれてるのかも…
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あさ(プロフ) - 5人が忙しくて、主人公がストレスをためて、発作をおのすが、見たいです。 (2017年11月28日 18時) (レス) id: f3fc70be44 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 憂依さん» ありがとうございます!よろしくお願いしますm(*_ _)m (2016年4月6日 8時) (レス) id: d375406796 (このIDを非表示/違反報告)
憂依(プロフ) - 優さん» リクエストありがとうございますノノ `∀´ル承りました。更新までしばらくお待ちくださいませ(`・3・´) (2016年4月6日 5時) (レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
優(プロフ) - 憂依さん» 全然大丈夫です!(´˘`*)リクの内容なのですが、主人公ちゃんがストレスを溜めすぎて自傷をしてしまい先生達が支えるみたいなお話が見たいです! (2016年4月5日 0時) (レス) id: d375406796 (このIDを非表示/違反報告)
憂依(プロフ) - 数分で返してきた怖いなんて思わせたらごめんなさいorzたまたまなんで。リクエストは受け付けてますよ〜。設定にもある通り、誰がどのようにというのをできるだけ詳しく(アバウトな場合はこちらで決めさせてもらいます)書いていただければ!お待ちしてます(*'◇') (2016年4月4日 0時) (レス) id: a10bf46b60 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:羽苡 | 作成日時:2016年2月12日 22時