My Days in Hospital [Storm]

我慢のし過ぎ-1　*request* ページ25

『俺らは絶対にAを置いていったりしない。だから全力で飛び込んできてくれていい。我慢しないで沢山我儘言って沢山甘えればいい。ずっと一緒にいるから。』

翔先生が言ってくれたあの言葉。

信じよう。初めてそう思えた。

でも今まで甘えたりすることがなかった私には飛び込む、とか、甘える、ことはわかんなくて...
寂しいとか感じてもナースコールなんて押せるわけなかった。
だから翔先生が貸してくれた本を読んで気を紛らわす。

最近、ここ1週間くらい、インフルエンザとかで来院する人が多く、それに伴って入院患者さんも増えてるから先生や看護師さんもそれで手一杯みたい...それなのに我儘なんて言えないでしょ？
でも実を言えば、寂しい、かな...

お話相手もいないし、日中は忙しくても、夜になれば少しかゆっくりお話できるかなって思ったりもするんだけど、最近の夜勤と呼ばれるのは、相葉ちゃんも潤くんも、私が唯一信頼してる五十嵐さんもいなくて、あまり担当してもらったことのない看護師さんばっかり。
翔先生、和先生、おーちゃん先生もいない。

だから甘えるに甘えられないっていう状態。


こういうとき、お母さんとかいてくれたらいいのに


あんなことされても、お母さんは嫌いになんてなれない...だって、時々だけど、お見舞いにちゃんと来てくれる。
そのときはもう怖いお母さんじゃない、優しい私だけのお母さん。

プレゼントもたまに持ってきてくれる。

ぎゅっと抱きしめてくれる。

誰かのぬくもりがほしい。



今まではこんな気持ち感じることはあってもすぐに忘れようと思えば忘れられたの。
でも最近は忘れられなくて...

実をいうと、近頃、ご飯ちゃんと食べれてない。


食べてはいるんだけど、気持ち悪くなってすぐにトイレで戻しちゃう。
前にもこういうことが何回かあった。

シンインセイオウトってたしかおーちゃん先生が言ってた。

心のSOSだって。こういうときはすぐに知らせてねって言ってくれたんだけど、こんな状況下で言えるわけない

それにこれくらいなら、自分でも頑張れる。

お薬の副作用じゃないし、全然、苦しくないんだもん
身体は重くても、寝てれば何とかなるよね。

今日も先生たちとのかかわりはあまりないまま夜を迎えた。


私があまり知らない看護師さんが消灯にきて「ゆっくり寝るんだよ〜」って電気を消していった。

だけどなんだか今夜は、人肌寂しいというか...何というか、眠れない。
でもきっと、忙しいよね。

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