私が夢小説の主人公ならば ページ25
私は魂魄妖夢のことが好きだ。そう気づいたのは、彼女が恋人を作った時だった。Aという、素敵な素敵な人間である。白玉楼に取材に来た時に、挨拶をされたのだ。彼女のことを幸せにすると声高らかに宣言していた。恥ずかしいことこの上ないし、妖夢も苦笑していた。ただその頰を赤く染まっており、幸せそうに……幸せそうに笑っていたけれど。
私はその時はまだ勝ち目があると思っていた。人間であれば死ぬだろうと、彼女を置いて死ぬだろうと思っていたのに。
驚くことに、Aは外の人間……かつ、転生者で不老の能力を持つのだという。それもその日……妖夢が席を外している時に明らかになった。夢小説というものをよく書いていて、妖夢を嫁にもらう妄想を良くしていたのだという。だからこそ夢に見ていたことが叶って幸せなんだとか。先の発言に嘘はないらしい。妖夢が死ぬまで添い遂げるつもりなんだとか。
その瞬間───真っ直ぐに見据えられた瞳と声色から、ただならぬ覚悟を感じて……だからこそ妖夢はAのことが好きになったんだろうなと感じた。
それを知った今も私は、彼女に焦がれている。白銀の髪に、環境に左右される魔法のような瞳。磨けば光る原石のような。熱して叩けば伸びて、完成していく刀のような。空っぽで何にも染まっていない、そんな妖夢を愛している。誰よりも、どんな男よりも女々しい女である。どうして彼女に、私のような天狗が。恋をしてしまったんだろう? 考えれば考えるほどに、彼女の恋人の目が頭によぎって離れない。
───私がその、”夢小説”の主人公ならば、書き手だったならば。
この時、初めて嫉妬と言える嫉妬をした。私の方がずっと、彼女に関わっているはずなのに───
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ゆめえぬ(プロフ) - ミリアさん» 私も2時間ちょっと前に終わったところですね。お疲れ様です。お誘いは嬉しいのですが、当方東方しかまともに書けないので……すみません。 (2019年12月9日 21時) (レス) id: 201cd87573 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめえぬ(プロフ) - 星スピカさん» ありがとうございます…… (2019年12月9日 21時) (レス) id: 201cd87573 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - お仕事終わりました。すみませんでした;;更新頑張って下さいね! (2019年12月9日 16時) (レス) id: 529b85d986 (このIDを非表示/違反報告)
星スピカ - 友人で仕事中のミリアさんが「すみませんでした;;更新頑張って下さい」って言ってました。 (2019年12月9日 12時) (レス) id: c52f7f856a (このIDを非表示/違反報告)
ゆめえぬ(プロフ) - 星スピカさん» ありがとうございます!不定期更新なので、気が向いた時にでも見て行ってください……! (2019年12月9日 12時) (レス) id: 201cd87573 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名:ゆめえぬ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/muraku461/
作成日時:2019年5月1日 21時