山肌を滑り落ちる ページ12
「ぴゃああああああああっ!」
そんな情けない叫び声を上げているのは、蒼天の庭師、魂魄妖夢。
「ほぉら!まだまだ地は遠いわよー!」
けたけたと暢気に笑いながら妖夢を抱えるのは、風雨の鴉、射命丸文。
今彼女達が何をしているかというと……蒼天をバックに重力に従っているのだ。要するに空から落ちている。
「待って!私何か悪いことした!?」
と妖夢が泣いているが、無理もない。眼下に広がるのは妖怪の山のゴツゴツとした山肌。今からそこに落ちようとしているのだから、半分人間の彼女が怖いと思うのは当然だろう。
「可愛いことが悪いこと。罪なのよー」
「とぼけてないで、この状況をなんとかしてよ!岩に衝突して死ぬわよ!?」
「?黄泉の国にでも行くみたいなこと言って、どうしたの?」
「どうしたもなにも無いわよ!私はもとより冥府の住人なのよ!?」
この状況が日常な文にとって、妖夢の思想は理解できない。……何故妖夢がこんなに不憫そうなのか、というと……妖夢自身の些細な一言である。
『スカイダイビングだっけ?あれ、やってみたいわ』
そのようなことを文がいるところで言ってしまったばかりに、急降下の旅へご案内、なのであった。
「そんなことより!大丈夫なんでしょうね!?安全なんでしょうね!」
文の方を見ながら必死に問いかける妖夢に対し、余裕たっぷりで頷く文。
「大丈夫大丈夫。スリル満点かつ一つの怪我もさせないわ」
「そうなんでしょうね!?信じてるわよ!?」
背後から自分の胴体を抱える文の腕を両手でぎゅっと握りしめる妖夢。
「信じられているなら、期待に応えないとねぇ。加速するわ!」
楽しそうにびゅん、と地面に落ちていく文。目を見開き、引きつり笑いを浮かべるしかない妖夢。
「いやだから、そういうことじゃないってばー!」
その後目標からズレた2人は川に落ちたとさ。
4人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
ゆめえぬ(プロフ) - ミリアさん» 私も2時間ちょっと前に終わったところですね。お疲れ様です。お誘いは嬉しいのですが、当方東方しかまともに書けないので……すみません。 (2019年12月9日 21時) (レス) id: 201cd87573 (このIDを非表示/違反報告)
ゆめえぬ(プロフ) - 星スピカさん» ありがとうございます…… (2019年12月9日 21時) (レス) id: 201cd87573 (このIDを非表示/違反報告)
ミリア - お仕事終わりました。すみませんでした;;更新頑張って下さいね! (2019年12月9日 16時) (レス) id: 529b85d986 (このIDを非表示/違反報告)
星スピカ - 友人で仕事中のミリアさんが「すみませんでした;;更新頑張って下さい」って言ってました。 (2019年12月9日 12時) (レス) id: c52f7f856a (このIDを非表示/違反報告)
ゆめえぬ(プロフ) - 星スピカさん» ありがとうございます!不定期更新なので、気が向いた時にでも見て行ってください……! (2019年12月9日 12時) (レス) id: 201cd87573 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:ゆめえぬ | 作者ホームページ:http://uranai.nosv.org/u.php/hp/muraku461/
作成日時:2019年5月1日 21時