02: とりあえず、よろしく ページ2
「いやいやいや、ちょっとどういう事か説明して!?」
直後に帰宅してきた母に、おそ松達は説明を求めた。
「この子は養子にしたAちゃんよ。黙っててごめんね」
「いや、ごめんねで済む事じゃないでしょ!!何、養子って!!」
突然の事態に、状況が把握しきれない。
「母さんと父さん、どうしても女の子が欲しかったのよ。だから」
「いや、それだけ!?」
「今後ともよろしくお願いします、兄さん」
「いや待って、いきなり兄さんって言われても…」
焦るおそ松達に構わず、母は部屋を出ていった。
「あ、そうだ。言っておくけど、Aちゃんに妙な事したら、家から出てってもらうからね」
(恐っ!!)
部屋に残された六つ子とAは、暫し黙り込んでいた。
「あの、とりあえずお名前を教えてもらえますか?」
「あ、えっと、おそ松だよ」
「フッ、カラ松だ…」
「ち、ちちち、チョロ松です…よ、よろしく」
「…一松」
「はいはーい!!十四松でっす!!」
「トド松だよ、よろしくねっ」
それぞれ、自己紹介をするおそ松達。
「兄弟で敬語というのも変ですし、これからはタメ口にしましょうよ」
「た、タメ口…!?い、いきなりだな…」
いつもは女子に対してパーソナルスペースが無いおそ松も、さすがに躊躇った。
まだ出会って間もない女子をタメ口…しかも兄弟になるなんて―――。
(ハードル高過ぎだろ!!)
「じ、じゃあ…よろしくな、A!!」
「うん、よろしく!!」
Aの天使のような笑顔に、六つ子達はハートを射抜かれた。
そして、これが『あの事件』の始まりとなるのだった―――。
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