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09: 11人目の戦士!? ページ9

ウィスさんが放った言葉に、私自身が一番驚いていた。


「い、いや、ちょっと待ってください!!私、そんなんじゃ…」

「だったら、何であんなに強いんだよ」


ビルス様に睨まれて、否定出来なくなった。
これ以上言い返したら、マジで破壊されそう。

確かに、この世界に来た私は、前の私とは違う。

何か、ただならぬ力を手にしてしまったような…そんな感じだ。


「まぁ、いいじゃないですか。彼女が何者なのかなんて」


そう言いながら、フリーザ様は私を背中から抱き止めた。
思わず、体が強張る。


(そういえば、さっきまでキスしてたんだっけ…)


唇に触れた、あの感触…。
思い出しただけで、顔が熱くなる。


「はぁ…どうでもいいけど、早くしろよな。もう時間が無いんだから」


ビルス様がため息を吐きながら言った。
そうだ、力の大会…フリーザ様がメンバーに選ばれたんだっけ。

という事は、暫く会えなくなっちゃうのか…。



「ところで、悟空さん。『11人目の戦士』は見つかりましたか?」



(えっ?『11人目』…?)


「あっ!!いっけねぇ…忘れてた」

「はぁっ!?忘れてただと!?お前分かってるのか!!あと一人いないと、うちのチームが不利
だろ!!負けたら消滅するんだぞ!?」


悟空の胸倉を掴んで、怒鳴り散らすビルス様。
それくらい、切羽詰まっているのだ。

どうしよう…時間が無いのに。あと一人なんて…。



「皆さん、焦り過ぎですよ。最後の一人なら、もう此処にいるじゃありませんか」



フリーザ様が指差した相手を見て、悟空とビルス様は唖然とした。

そして、私も。



だって、フリーザ様が指差したのは―――他ならぬ、私なのだから。



「え、えぇっ!?わ、私!?」

「おぉ、オラもそれが良いと思うぞ。A、強ぇし」

「ちょっ、悟空まで何言い出すの!?」


私は必死に「無理無理」と、首を振った。
そんな私の顎を、フリーザ様が指で持ち上げた。


「おや、それは残念ですねぇ…私はあなたと一緒に戦うのが楽しみだったんですがね」


輪郭をなぞるような手付きに、肩がビクンッと震えた。
私はすっかり、フリーザ様に手懐けられていた。


「…ふ、フリーザ様がそう言うなら…」


言ってしまった。もう後戻りなんて出来ない。



(あぁ…とんでもない事になっちゃったなぁ…)

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ショコラ - 続きが見たいです!最高です!頑張ってください! (2019年3月25日 16時) (レス) id: 42e634d4fe (このIDを非表示/違反報告)
ラム - この小説、数え切れないほど見てるけど飽きないなう。 (2018年7月29日 1時) (レス) id: fc46052f13 (このIDを非表示/違反報告)
ふが猫 - 続き、楽しみにしていマス!頑張って下さい^ ^ (2018年1月11日 19時) (レス) id: 28390f522d (このIDを非表示/違反報告)
蒼生隻(プロフ) - すごくキュンキュンしました!更新待ってます! (2017年12月25日 21時) (レス) id: 9ab991b36a (このIDを非表示/違反報告)
タナトフィリア - 面白かったです!これを読んでから、フリーザが好きになりました!応援してます!更新、待ってます! (2017年12月10日 20時) (レス) id: 3f49c62afd (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:ワルねこ | 作者ホームページ:なし  
作成日時:2017年9月26日 14時

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