【ヒロアカ】ドラゴンな女子高生 3 (ページ35)

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第120話ハンデと条件ページ35

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「では第5試合を始める！その前に、B組はA組への″ハンデ″を発表してもらおう」

ブラドキング先生の前に5試合目のメンバーが集まる。目の前には口元を上げた物間君。

「僕らの考えたハンデは……」

「″龍堂さんの個性をコピーする事″だ！！」

声高らかに告げた物間君に、周りから動揺が走る。
「マジかよ…！」と叫ぶ峰田君の声が後ろから聞こえた。

「それってハンデって言わなくねぇか！？」

「何も相手に不利な条件を与えるだけじゃない！
″公平を期す″ため、自分達に有利な条件を付与するのも″ハンデ″と言うのさ！！」

知らないのかい？とA組を挑発する物間君。

「龍堂さん…」

『問題ないよ、緑谷君』

なるほど、よく考えられていると思った。それに文化祭でコピーした事で、私の能力の要領を得ているのだろう。

(そういえば、あの時″A組に借りを作るのは嫌″とか言っていた気がする…なら言ってみる価値はあるか)

『分かった、だが1つ条件がある。それで文化祭の時の″借り″は無しにしてあげる』

彼は苦虫を噛み潰したような顔になる。
忘れていたわけではないようだ。
しかし借りを返せるならいいかといった表情で、いつもの皮肉な笑顔に戻った。

「仕方ない、受けよう」

『交渉成立だな』

承諾の証として、手を差し伸べる。勿論、これは触れることでコピーできることを意味している。
物間君が前に出て手を握り返すと、周囲は試合展開の予想で盛り上がり始めた。

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「で、結局その″条件″て何だったの？」

ステージに降りて、檻の前に集まる芦戸達。
緑谷は「個性が変だ」と話していたため、周囲でウォーミングアップをしている。

『″完全体″にならない事、だよ』

個性″ドラゴン″の完全体は、いわばチート。
制御が難しいという難点があるが、パワー・スピードともに圧倒的だ。それに鱗は固く、防御力も高い。
使われたら最後、こちらは全滅だろう。

「そこまで凄いならよ、龍堂が使えばいいんじゃねぇか？」

峰田の提案に、フルフルと首を振るA。

『あちらには心操君がいる。大胆な戦闘でチームがバラバラになれば、隙を突かれるのはこっちだ』

とにかく、最悪のパターンは回避した。
だが私の個性をコピーする事で、近接戦闘を補えるし、索敵にも使える。いわばチームの大幅なパワーアップになるのだ。

だが、焦る必要はない。

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