【ヒロアカ】ドラゴンな女子高生 3 (ページ17)

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第106話綺麗だったページ17

「俺からも頼む」

『…！轟君』

静かに現れたのは、轟だった。

「この前の補習ん時、すげぇ綺麗だった」

『綺麗、って』

思い返されるのは、ドラゴンの姿で子供と戯れていたAの姿。しかも子供だけではない、あの場にいた全員がその姿に魅了されていた。

Aには、人を惹きつける何かがあるのだろう。

2人の会話に乗るように、切島はニカッと笑う。

「仮免も、インターンの時も個性なしであれだけ動けるって本当にすごかった！龍堂のそういう所尊敬してるし、他の奴らにも知ってもらいてぇ！！」

きっと皆、同じ気持ちだぜ！と続けた切島は、文化祭に向けてひたすら練習するA組の面々を見た。

(みんな、か……)

誰に対してもフレンドリーな切島が言うのだ、本当の事なんだろう。それに、2人のそんな期待のこもった目で見られたら断れるはずが無いのだ。
でも、問題があるとすれば……

『三奈はいいのか？』

振り向くと、すぐに芦戸と目が合って問いかける。
……サムズアップ。やってしまえ！と言ったようにニッと笑った。

『…分かった。やるよ』

「よっしゃ！ありがとな！！」

「助かる」

苦笑をもらす。
しかし、すでに目には闘志が燃え上がっていた。

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「ツートントン、ツートントン、パッ」

文化祭前日。
A組は体育館で最後の確認をしていた。

『じゃあこのタイミングで、いいかな』

「あぁ」

ダンス隊の動きの確認が終わり、私は轟君とともにラスサビでの演出の仕上げをしていた。
この演出は、轟君との連携が不可欠だった。

「龍堂」

『ん？』

確認も済み、ダンス隊の元へ戻ろうとする。
そこで彼は私を呼び止めた。

「明日、楽しみだな」

『…！絶対成功させよう』

そう言って、私達は微笑む。
同じタイミングで、拳を突き合った。

そして翌日、波乱の1日が幕を開ける。