第44話 知り得なかった事実 ページ47
ｽﾞｽﾞｽﾞ
「何なんだよあいつ……」
Aがいなくなった後、再び現れた死柄木と黒霧。
「…おそらく先日と同じ″暴走″状態になったのかと……彼女は精神的に不安定なようです」
死柄木は双眼鏡で脳無達を見た。全ての脳無が捕まり、事件は収まっていく。
双眼鏡が死柄木の手によってボロボロと崩れる。
「帰ろ」
「満足いく結果は得られましたか？死柄木弔」
「バァカ そりゃ明日次第だ」
2人は夜の闇に乗じて、姿を消した。
＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿＿
次の日＿＿
「念の為検査を」とヒーロー達に言われ、一夜保須総合病院に泊まったA。朝医者に異常なしと判断された後、エンデヴァーのサイドキックから「焦凍が退院するまで待機していろ」という言伝を預かった。
行く宛を失ったAは、病院の廊下を歩いていた。
暴走化した自分が、ヒーロー数人を重傷まで追い込んだ事。
そして今、警察の監視下におかれている事……
A自身が知り得なかった事実。
死柄木弔が言ったことが本当だという根拠は無い。
だが、その時の記憶が曖昧なAには何が真実なのか判断する事はできなかった。
＿＿お前が、ヒーローになんてなれるわけないんだよ！！＿＿
『……っ』
その言葉だけが、反芻する。
どうして、昨夜感情が高ぶったのか。
ヒーローの資格さえ取れればそれでいいと思っていた筈なのに、この渦巻く感情は何なのか。
自分で自分が分からない＿＿＿＿
『私は……』
「そこの君」
『！』
不意に声をかけられ、振り返った。そこには犬の顔をした大男が立っていた。
『…誰ですか』
「失礼。私は保須警察署署長の
(警察……)
『…そうですが』
「君のクラスメート達がヒーロー殺しを倒した件についてだが……」
緑谷達の行為は違反であり、処罰を受けなければならない。しかしそれは公表すればの話で、彼らはそれをしない事に同意したらしい。
「君が脳無を倒した件も同じだワン。…君はどうする？」
『…彼らと同じでお願いします』
Aは頭を下げた。
「…君のおかげで被害も抑えられた。こんな事ですまないが、感謝している。ありがとう。」
面構はそう答えお辞儀をし、Aの横を通り過ぎる。
『……あの…』
「…何か？」
『………いえ、何でもありません』
一度面構を引き留めたが、首を振ったA。面構は会釈をし、去っていった。
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蒼鈴蘭(プロフ) - ゆともすさん» コメントありがとうございます！！かわいいよりかっこいいを目指してます(笑)なかなか忙しくて更新するのが大変ですが、がんばります！！ (2018年8月29日 19時) (
レス) id: 61752baa50 (このIDを非表示/違反報告)
ゆともす(プロフ) - 主人公めっちゃカッコイイです！(´∀`) 続き待ってますー！頑張ってください(*^^*) (2018年8月28日 4時) (レス) id: 0710793742 (このIDを非表示/違反報告)
蒼鈴蘭(プロフ) - 桜瀧さん» ありがとうございます！！楽しみにしていてください！！ (2018年6月30日 18時) (レス) id: bbd138654f (このIDを非表示/違反報告)
桜瀧(プロフ) - ドラゴンの個性、めっちゃ好きです！！これからも更新楽しみにしています！ (2018年6月28日 18時) (レス) id: 83b4a1d791 (このIDを非表示/違反報告)
蒼鈴蘭(プロフ) - アロマさん» コメントありがとうございます！これからも個性をどんどん使っていくので、楽しみにしていてください！ (2018年3月12日 20時) (レス) id: 6d02c817f4 (このIDを非表示/違反報告)
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作者名：蒼鈴蘭 | 作成日時：2018年3月4日 22時
