2 ページ3
イレブン達が成人の儀を執り行っている間私は、旅支度をしていた。
服は昔テオさんが旅に出ていた時の物を使わせていただいた。
武器はイシの剣と、イシの大剣を用意した。
鞄の中には薬草、せいすい、キメラの翼を入れた。
あとは、イレブンの好物を作って帰りを待つだけ。
振り返ってみればこの16年間は奇跡の連続だったと思う。
まず、滝から落下したにも関わらず生き延びた事。そして川を流れて居るところをテオさんが助けて下さった事。ユグノアから逃げてきたのだと言うと村民のみんなが私とイレブンの為の住居を作ってくれて、素性もわからない私達を温かく迎え入れてくれた事。など言い始めればキリがない程の奇跡があった。
これらは全てイレブンと出会い、イレブンを
息子として育てなければ起こらなかった奇跡であり、手に入らなかった幸せでもある。
確かに、イレブンを息子として育てる為に捨てた事もある。
国、民、弟、そして愛しい彼も。
でも、今ではそれで良かったと胸を張って言える。
私は幸せだと。
もうすぐ、イレブンが帰って来るだろう。
私は、鍋を火にかけながらその時を静かに待った。
11人がお気に入り
感想を書こう!(携帯番号など、個人情報等の書き込みを行った場合は法律により処罰の対象になります)
蜜柑 - 紅夜桜様応援と、アドバイスありがとうございます!まだまだ未熟者の私ですがこれからも精一杯頑張りますので、今後ともよろしくお願いします! (2018年3月26日 6時) (レス) id: cb38232fa7 (このIDを非表示/違反報告)
紅夜桜(プロフ) - とても面白いです! ここで1人のファンからもっと楽しめるためのアドバイス! 一文を書いたら2,3行をあけてから次の文章を書くと見やすくなってよりこの小説の魅力が伝わると思いますよっ! 更新頑張ってくださいね! (2018年3月26日 0時) (レス) id: 76ed65e459 (このIDを非表示/違反報告)
作品は全て携帯でも見れます
同じような小説を簡単に作れます → 作成
この小説のブログパーツ
作者名:蜜柑 | 作成日時:2018年3月20日 18時