顔が良すぎるヴィラン第二章【ヒロアカ】 (ページ8)

今日:36 hit、昨日:195 hit、合計:16,550 hit

知らなかったでは済まされないページ8

緑谷出久 side

治崎の一件が落ち着いてから、僕は警察の人から色んなことを聞かれた。

壊理ちゃんのこともそうだけど、一番はAのことについてだった。

本当に君の妹なのかと、何度も何度も。

僕自身も、信じたくなんてなかった。
記憶にある限りAは優しかったから。

だけど、ジャッジが緑谷Aであるということを肯定したのは、意外にもかっちゃんだった。

「かっくんって言うのは、あいつだけしかいねぇ。少し前に顔も見た。あいつそのものだった」

ＤＮＡ鑑定は出来ないから、事実だとは言えないけれど、緑谷Aであることは確かだった。

血を分けた双子なのだ。たとえ何十年会わなくても分かる。双子とは、そういうものだから。

「…あの子がヴィランになったのは、僕のせいだ」

「なんでそう決めつける」

「だって、どう考えてもそうとしか…」

がっと胸元を掴まれ、そのまま床に倒れる。

警察の人たちがかっちゃんを止めようとするが、意地でもかっちゃんは僕を離そうとしなかった。

「決めつけんじゃねぇよ気持ち悪ィ！！そういうとこがあいつを苦しめたんだろうが！

テメェは何も分かっちゃいねぇ。なのに、全て理解しましたみたいな面すんな！！行き過ぎた思い込みなんざ聞きたくねぇんだよクソ！」

僕に苛ついてるのでは無かった。
かっちゃんは、Aのために怒っていた。

ねぇ、A、

どうして僕に言ってくれなかったんだよ。

.