【セカイ】への扉 (ページ6)

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【不思議の国のアリス】５ページ6

｢エースのこともおぼえてませんか？｣

うさぎさんがしょぼーんとして言う。

｢ええ....残念ながら、こっちのセカイのことは何一つとして覚えてないわ｣

来たこともないし、なにより今うさぎさんと話してるのも不思議な感覚だ。
うさぎが喋るなんてありえない。
本の世界でしか見たことがない。

｢僕たちは何回も会ってるんですけどね......｣

｢そこまで落ち込まないでちょうだい、頑張って思い出すから｣

うさぎさんがぱぁぁって明るくなった
かわいい。

｢アリス！？｣

｢？｣

｢あ、｣

誰かしら、赤い隊服を着ている青年が....
私の名前を呼んで駆け寄ってくる。

｢アリス！！！｣

｢え！？｣

だ、抱きしめられてる！？

｢ちょ、ちょっとまってください....誰です？｣

｢アリス、この青年がエースですよ｣

うさぎさんがみみをぴょこぴょこさせながら言う。

この方が....エース？

｢アリス....！アリス、アリス.....！嗚呼アリス会いたかった....！！｣

私の話は聞いていないみたい。